カシオ、初代「G-SHOCK」を復刻 定番モデル化する理由は?プロダクトInsights

» 2024年11月30日 07時00分 公開
[熊谷ショウコITmedia]

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日々リリースされる新しい商品やサービスたち。その商品やサービスには、必ず企業側の思惑や狙い、生活者のニーズ、時代の空気感が反映されている。本シリーズでは、これらの「Insight」を考察していく。

 カシオ計算機は12月13日、G-SHOCKの新製品「DW-5000R」を発売する。1983年に発売した初代G-SHOCK「DW-5000C」の復刻モデルで、希望小売価格は3万3000円。

 「G-SHOCKの原点である初号機を復刻することで、あらためてG-SHOCKの歴史やモノづくり、カルチャーなどを訴求したい」(同社)とのことだ。

初代G-SHOCKを定番モデル化した「DW-5000R」(出典:プレスリリース、以下同)

 初代G-SHOCKの発売当時、腕時計は落としてはいけないデリケートな精密機械として扱われていた。そんな中、さまざまな悪条件の環境下でも正確に作動する耐衝撃・耐振動を実現し、壊れにくい“タフ”な腕時計という新しい価値を打ち立てたのがDW-5000Cだった。

 同社によると「発売当初はあまり反響がなかった」という。「米国で最初に人気に火が付き、1990年代に入ってから日本でも逆輸入され、90年代後半のG-SHOCKブームにつながった」(同社)

赤、青、黄色をあしらった初号機同様のフェイスカラー

 復刻モデルのDW-5000Rは、初代と同じ山形カシオで生産。過去に「G-SHOCKの周年限定モデル」として発売した「DW-5040」などと比較して、より高度な再現性を実現した。

 バンドは長さだけでなく、初号機に施したバンド穴部分の凹凸形状、ディンプル(バンド部分の多数のくぼみ加工)の位置まで「DW-5000C」を踏襲。ベゼル上面の文字がある部分をフラットにした仕様やフェイスの赤、青、黄色のカラーリングも同じデザインを採用した。

長さ、形状、ディンプルの位置まで再現したバンド

 そのほか、ステンレス製のセンターケースや「Shock Resistant」を刻印したスクリューバックなど、細部にもこだわって再現している。

ステンレス製のセンターケース
「Shock Resistant」を刻印したスクリューバック※実際の製品では裏ぶたの向きが異なる場合あり

 初代からアップデートしたポイントは、高輝度なLEDバックライトの搭載や、ベゼルとバンドに環境負荷低減につながるバイオマスプラスチックの採用など。

 ケースサイズは48.9(縦)×42.3(横)×13.1(厚さ)ミリ。重さは76グラム。

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