もはや「300円ショップ」ではない? 踊り場にいた「3COINS」が再成長した背景(1/3 ページ)

» 2024年12月21日 05時00分 公開
[山口伸ITmedia]

著者プロフィール

山口伸

経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_


 アパレル大手、パルグループホールディングス(HD)の300円均一店として、1994年に1号店をオープンした「3COINS」。女性に人気の雑貨店として知られ、2020年に200店舗を達成するとコロナ禍でも店舗網を拡大。10月末時点で335店舗を運営し、売上高も年々増え続けている。

 快進撃はなぜ続いているのだろうか。背景には、店舗の大型化や脱・カワイイ路線が影響しているようだ。

好調を維持するスリーコインズの秘密に迫る

近年の店舗網・売上拡大が顕著

 CIAOPANICやmysticなどのブランドを手掛けるアパレル大手のパルグループHD。3COINSは1994年に1号店をオープンした、食器や日用品、洗濯用品やヘアアクセサリーなどをそろえる雑貨店である。主に20〜40代の女性から支持を受けている。いわゆる「製造小売り(SPA)」であり、製品はオリジナル品を販売し、主に海外で生産している。首都圏では駅チカの商業施設、地方ではイオンモールなどに店を構える。

 最初はわずか10坪と小さな店舗から始まったが、2004年に売上高10億円を達成すると、2008年には50店舗を達成し、2013年には100店舗を超えた。直近では300店舗を超えており、近年の好調ぶりには目を見張るものがある。2020年2月期から2024年2月期まで、3COINSの売上高・期末店舗数は下記のように拡大している。

売上高:257億円→269億円→379億円→489億円→630億円

期末店舗数:199→211→230→268→306


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