女性に特化した転職サイト「女の転職type」を運営するキャリアデザインセンター(東京都港区)が実施した調査から、女性の転職活動における本音が見えてきた。
転職で叶えたいことや企業選びで魅力に感じる制度や条件に加え、「年収は大きく下がっても週休3日の職場がいい?」「フォローが手厚くなくてもリモートワークできる仕事がしたい?」「厳しくても成長できる会社で働きたい?」など、働く女性のキャリア観を深堀っていく。
まず、現在転職活動中の人に、転職で叶えたいことを尋ねたところ、54.5%が「年収を上げたい」と回答した。以降「仕事内容を変えたい」(35.8%)、「スキルアップしたい」(31.1%)と続いた。キャリアチェンジやキャリアアップを目的に転職活動を行っている人が多いことが分かる。
企業を選ぶ際に魅力を感じる制度や条件についても調査した。1位は「リモートワーク制度」(51.1%)だった。2位は「有給取得率の高さ」(37.8%)、3位は「フレックスタイム制度」(36.4%)という結果に。
その他「家庭と両立できること」「残業がない」などのコメントが多く、働きやすさに関する制度や条件がある企業に魅力を感じる人が多いことが明らかになった。
年収が大きく下がっても週休3日がいいかという質問では、20〜30代は「思う派」が過半数を占め、特に20代が多い結果となった。一方40代は「思わない派」が63.5%となり、20代とほぼ逆転した。
企業を選ぶ際に魅力を感じる制度で1位となったリモートワークだが、上司のフォロー体制や質などの観点でたびたび問題に上がる。フォローが手厚くなくてもリモートワークできる仕事がしたいか? という質問に対しては、20〜30代はそれぞれ「したい派」が73.2%、61.4%と多数派だった。40代は「したい派」が47.2%と過半数を割り、「あまりそう思わない」38.2%が最も多い結果となった。
成長環境と厳しさについてはどうか。厳しくても成長できる会社で働きたいかを尋ねたところ、「働きたい」と考えている割合が最も多いのは20代で、約7割を占めた。「働きたい派」の割合は年代が上になるほど少なくなることから、ある程度キャリアを重ねると成長よりもストレスの少ない職場を求める人が増えることが分かった。
「女の転職type」編集長は調査を踏まえ、「20代は『厳しくても成長できる環境で働きたい』と答えた人が7割で、他の世代と比較して最も多い結果だった。社会人経験が短いため、より成長を重視していることは当然の結果。一方で『年収は大きく下がっても週休3日の職場がいい』『フォローが手厚くなくてもリモートワークできる仕事がしたい』と答えた割合が最も高いのも20代でした。『働き方も重視した上で成長したい』という、全部取り状態。組織や社会の評価にこだわらず、自分基準で満足できる成長や働き方を求めている方が多いのではないか」とコメントしている。
調査は、女の転職type会員の759人を対象にインターネットで実施した。調査期間は2024年11月25日〜12月17日。
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