「知らなかった」インボイス制度対応、トップ5は? 導入2年で見えてきた課題

» 2025年01月21日 10時00分 公開
[ITmedia]

 2023年10月から始まったインボイス制度。導入から2年以上が経ち、経理担当者が直面している問題や起きやすいミスなどが分かってきた。

 経理BPOサービスを提供している、インボイス(東京都千代田区)の調査によると、インボイス制度により、63%が「適格請求書の要件確認」業務が増えたと回答した。次に増えた業務として挙げられたのは「適格請求書の保存」(51%)、「適格請求書の取得業務」(38%)と続いた。

インボイス制度により、どのような業務が増加した?(画像:以下、プレスリリースより)

「知らなかった」インボイス制度対応 トップ5は?

 見落としやすいインボイス制度対応を調査したところ、1位は「料金回収代行サービスなどの税控除処理」で60.3%が「知らなかった」と回答した。

 以降「代理交付された適格請求書の仕入税額控除」(56.3%)、「課税事業者から免税事業者に切り替えているケースがある」(46.9%)と続いた。インボイス制度対応が業務の一部として定着した現在でも、対応漏れがないか確認する必要があることが分かる。

見落としやすいインボイス制度対応は

 勤め先のインボイス制度対応に不安を感じることについては、32%が「適格請求書の取得が漏れていないか」を挙げた。2位は「受領した適格請求書の要件確認が正確にできているか」(29%)、3位は「帳簿の作成ができているか」(23%)だった。

勤め先のインボイス制度対応に不安を感じること

 運用はできている一方で正確性に不安を抱えている人も一定数以上確認できる結果となった。また、「困ったときに、相談する相手がいない」との回答も14%あり、一定の不安を抱えている人も少なくないといえる。

 同社は調査を踏まえて、「インボイス制度対応に対する課題や影響はさまざまな場面で発生しているが、それらは業務負荷の増加という分かりやすいものから、心理面や知識面など周囲からも担当者本人でも発見できていないものまで多数存在している」とコメントしている。

 調査は企業に勤務している累計1900人を対象にインターネットで実施した。期間は2024年9月2〜3日。

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