仕入価格がこれだけ上がってしまえば、飲食店もコストを吸収するために、値上げを検討せざるを得ない。ご飯お代わり無料をサービスにしてきた店は、非常に厳しい状況だ。現状では継続するチェーンが多数派だが、これ以上、米の価格が上がれば、対応も変わるだろう。
お代わり無料を廃止したのは「てんや」。天ぷら定食各種で実施していたが、2024年11月7日に終了。以降はご飯大盛が無料となっている。同日には天丼を30円値上げした。
さらに、2月13日には天丼を30円値上げする。天丼はみそ汁付きで620円、天ぷら定食は820円となり、コンビニの弁当の価格も上がっている現状、特別高いとまではいえないだろう。
平田牧場が運営する店舗では、2024年9月1日からお代わり無料を休止し、50円の追加料金が必要に。平田牧場では自社農場で育てた「つや姫」を使用していたが、2023〜24年のは猛暑の影響で不作、品質低下に悩まされた。ご飯大盛無料は、引き続き実施している。
反対に、お代わり無料を続けている筆頭が、プレナスの運営するやよい軒だ。同チェーンはお代わり無料が代名詞でもあり、セルフサービスなこともあってか何杯もお代わりしている大食漢を時々見かける。お茶や水の提供、、だし茶漬けを作れる「だし」もセルフサービスであり、注文と会計もタッチパネルで済ませる省人化が進んでおり、節約した分をご飯を含めた料理に回せる仕組みを整えている。
とはいえ、お代わり無料を維持するのは厳しいのか、ジリジリと価格が上がっている。1月8日には各メニューを40円値上げし、朝食各種とお子様メニューは20円増となった。ちなみに、やよい軒は過去に一部店舗でお代わりを有料化する実験を行った。ユーザーからの不満が殺到して、無料に戻した経緯がある。
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