90秒で焼きたてパン 独自技術の“爆速”トースター、開発の狙いは?プロダクトInsights

» 2025年04月10日 18時40分 公開
[堀内ひろITmedia]

プロダクトInsights

日々リリースされる新しい商品やサービスたち。その商品やサービスには、必ず企業側の思惑や狙い、生活者のニーズ、時代の空気感が反映されている。本シリーズでは、これらの「Insight」を考察していく。

 家電メーカーのA-Stage(東京都千代田区)は、トースト1枚を約90秒で焼けるオーブントースター「爆速リベイクトースター」を発売した。価格は9900円。

photo オーブントースター「爆速リベイクトースター」(出典:プレスリリース、以下同)

 本製品を発売したのは3月21日。1月27日〜2月16日に、マクアケで先行販売し、支援者は700人を超え、金額は600万円に達した。店頭に並び始めてから20日ほどが経過しているが、「反響は好調」(同社)だという。

 爆速リベイクトースターは、立ち上がりの早いカーボンヒーターを3本搭載した独自の「トリプルカーボンテクノロジー」を採用。立ち上がりとほぼ同時に加熱がスタートし、庫内が温まるまでの予熱時間がないため、トースト1枚を約90秒で焼き上げる。

photo 「トリプルカーボンテクノロジー」を採用

 上下方向からの遠赤外線加熱でパンの水分を逃さず焼き上げ、「表面はサクッと、中はふわっとした食感」を実現したという。水分蒸発率を抑え、加熱によって失われがちな水分を保ったまま素早くトーストを焼けるようにした。

photo 水分蒸発率比較

 100〜250度まで自由にヒーターの温度を設定できるため、中身が冷たいままだったり焦がしてしまったりなど温度調節が難しい温め直し(リベイク)の利便性も高めた。

 100度の低温ではバターを多く含むクロワッサンやバターロールなどリベイクが難しいパンもふっくら仕上がり、250度の高温を使えば簡単なグリル調理もできるようにした。

photo 温度別の調理
photo オリジナルレシピが付属

 2段式であり、同時に2種類の調理も可能。取り出しやすい「スライドオープンドア」を採用し、下段の網が持ち上がることで手入れもしやすくした。タイマーは最大15分まで設定可能。

photo 2段式で同時に2つの調理も可能

 爆速リベイクトースターを開発したきっかけに、消費者からの「忙しい朝でもおいしいトーストをなるべく短時間で食べたい」という声がある。

 従来のオーブントースターは予熱に時間がかかり、焼き上がりまで数分要するものが多い。また、電子レンジでパンを温めると水分が飛んでしまい、パンがパサついてしまう。こうした課題に対し、「『パン屋の焼きたて』のようなサクふわ食感を自宅で手軽に再現することが、本製品の開発につながった」(同社)という。

 消費電力は1210W。サイズは232ミリ(幅)×333ミリ(高さ)×256ミリ(奥行き)。重さは約3.2キロ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR