リスキリングを断念した人は、平均17.6万円の受講費用と平均153時間の学習時間を無駄にしている──。そんな結果が、教育事業を手掛けるアドネス(東京都新宿区)の調査で分かった。なぜ挫折してしまうのか? 挫折経験のある全国の社会人450人に聞いた。
リスキリング受講費用について、最も多いのは「1〜9999円」で30.2%に上った。また学習時間は「週3〜5時間」が最も多く30.7%だった。調査から、リスキリングを途中で断念したビジネスパーソンは、平均17.6万円の受講費用と平均153時間の学習時間を無駄にしていることが分かった。
リスキリングを継続できなかった理由は、「モチベーションの維持が難しかった」が72.0%で最多。 「学習時間の確保が困難だった」(46.0%)、「教材・課題の難易度が高すぎた」(39.1%)と続いた。
同社は「これら3要因は相互に影響し合うため、開始直後から伴走型サポートを提供し、現実的な学習計画を立て、学習成果を適切に可視化する仕組みが不可欠」だとコメントしている。
学習後のアウトプット環境について、受講完了者の70.9%が「身に付けたスキルを生かす場が社内外にない」と回答した。「部署の業務フローが変わらず、3カ月で学習内容の半分以上を忘却した」という声も見られ、アウトプット環境を整備していない企業では投資が知識の死蔵に終わり、離職や再学習につながる恐れがあると考えられる。
挫折経験者のうち、78.9%が「適切な支援や環境があれば、もう一度リスキリングに挑戦したい」とした。具体的には「伴走型サポートがあれば続けられると思う」「学んだ内容をすぐ試せる職務やプロジェクトがあるなら再挑戦したい」といった声が寄せられた。
回答者からは
――などといったコメントが集まった。
調査は7月25日〜8月7日にインターネットで実施した。
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