セブン‐イレブン・ジャパンは9月30日、生成AIを活用した小売業向けのヒューマノイドロボット「Astra」の開発・検証を始めると発表した。ロボット開発を手掛けるテレイグジスタンス(東京都大田区)とパートナーシップを締結し、2029年をめどに店舗導入を目指す。
視覚情報・言語理解・行動を統合的に処理する「ロボット基盤モデル」(VLAモデル)を実装し、店舗業務のうち自動化が可能な領域を検証する。特にレジカウンター内での作業の自動化を目指す。
テレイグジスタンスはこれまで、コンビニで飲料を陳列するロボット「Ghost」などを通じて、遠隔操作のデータを収集してきた。そのノウハウとセブンの店舗業務データを組み合わせ、ロボットの開発に活用する。AIとハードウェアを統合的に開発することで、他社に先駆けて実用化を狙う方針だ。
セブンはこれまでも、補充品出しや店内清掃、アバターを活用した接客などで、省人化・省力化を進めてきた。店舗運営の自動化を通じて、従業員が接客や売り場管理といった「人にしかできない業務」に注力できる環境を整える。
大手コンビニで、ロボットやAIの導入が広がっている。ローソンは6月、未来型コンビニ「Real×Tech LAWSON」の1号店をオープンし、「からあげクン」の一部調理を自動化するロボットやAIエージェントによる店舗運営支援などを導入した。ファミリーマートも6月末から、AIが最適な発注数を提案するシステム「AIレコメンド発注」を全国500店舗で運用している。
セブンもファミマも取り組む「無人コンビニ」はなぜ、普及しないのか 実際に行って分かった「限界」
ファミマ、AIが発注を最適化→週6時間の業務削減 「勘と経験」頼みをどう脱却した?Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング