カインズ「背もたれイス」が前年比2.5倍のヒット 発売から5年、3度の改良

» 2025年10月03日 05時00分 公開
[米倉志保ITmedia]

 ホームセンター大手カインズのオリジナル商品「持ち手付カバー洗える背もたれイス Lepoco/F-Lepoco」が好調だ。発売から3度の改良を重ね、直近の販売数は前年同期比で約2.5倍に伸びている。クッションの裏にリクライニング機能が付いており、座椅子の座面を取り除いたような仕様の商品だ。広報担当者に開発・改良の背景を聞いた。

持ち手付カバー洗える背もたれイス Lepoco(出所:カインズHP)

 2種類のサイズ展開で、枕サイズのLepocoは幅58センチ×奥行36センチ×高さ16センチ、座布団サイズのF-Lepocoは幅57センチ×奥行44センチ×高さ16センチ(フラット時)。カラーはいずれもグレーとブラウンの2色で、価格はそれぞれ4980円、5980円である。

 支持を集めている理由は、用途の広さだ。背もたれとして使えるのはもちろん、リクライニングを下げて平らにすると座布団やクッション、枕としても活用できる。角度を調整すれば足置きにもなる。

 座椅子の座面を無くした仕様について担当者は、「こたつでも座椅子を使いやすいようにした」と説明した。「座椅子は座面がある分、部屋の中で移動しにくかったり、座面の高さがこたつと合わなかったりする。誰でもちょうどよく使えるよう設計した」と話した。

カバーや取っ手を改善(編集部撮影、以下同)

 同シリーズは2020年の発売以来、「背もたれ面にもたれたときにずれる」「汚れたら洗えない」「ちょっと動かしたり持ち上げたりするのに持ちづらい」といった声を受け、改良を重ねてきた。2024年には背もたれ部分のカバーを洗える仕様に変更し、2025年モデルでは新たに「持ち手」を追加して利便性を高めた。

 ずれにくさについても、2023年から3回の改良を重ねている。リクライニング部分の裏には、同社のずれにくい敷きパッド「吸汗速乾 敷きパッド Pitapa(ピタパ)」で開発した素材を活用した滑り止めを採用したという。2025年モデルについて担当者は、「今回のずれにくさの改良には自信がある」と語った。

クッションの裏にリクライニングが付いている

 今後については「SNSや商品展示会で、カラーや素材の要望を多数受けたため、早速次回のリニューアルに向けて計画を進めている」という。

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