約7割がChatGPTなどの生成AIを使用した経験がない――。
企業のAI活用支援などを手掛けるSHIFT AI(東京都渋谷区)が、全国20〜69歳の男女3000人を対象とした調査で、そんな結果が明らかになった。
生成AIを「使用したことがある」と回答した人は31.5%にとどまり、全体の約7割は一度も使用したことがなかった。
生成AIを使用したことがない理由については、「利用方法が分からない」が最も多く48.3%。僅差で「業務や日常生活で必要性を感じない」(48.0%)が続き、生成AIが業務の中でどのように役立つのか、具体的な利用イメージを持てていない状況が明らかになった。
また、「使い方のイメージがわかない」(26.0%)という回答も4人に1人の割合で見られ、導入初期における支援体制の不足も要因の一つと考えられる。その他「セキュリティ面が不安」(19.0%)、「回答結果の正確性に懸念がある」(14.0%)といった声も挙がった。
生成AIの利用経験がない人に対し、ChatGPTの機能として知っていることを尋ねた。その結果、「質問応答」(48.0%)や「文章生成」(44.0%)といった基本機能については一定の認知が見られた。一方で、生成AIが持つ多機能性については、まだ十分に浸透していない実態が浮き彫りとなった。
特に「情報整理」(11.6%)、「コード生成・添削」(8.3%)といったビジネス応用度の高い機能については認知が低い結果に。また、「知っているものはない」と回答した人が40.0%に上った点からも、生成AIに関する知識の偏在が課題と考えられる。
どのような生成AIであれば活用してみたいか。最も多い回答は「操作が簡単で分かりやすい」となり55.6%。その他「セキュリティ面での安全性が高い」(37.6%)という回答も多かった。また「回答精度が高い」(33.6%)、「導入コストが低い」(31.6%)といった回答も上位となり、コストパフォーマンスの高さにも期待が寄せられていることがうかがえる。
生成AIの利用経験がない人のうち、今後機会があれば生成AIを活用してみたいと「思う」「やや思う」とした人は、合わせて3割強にとどまった。生成AIの利便性や可能性についての認知がまだ十分に広がっていないことに加え、実体験を通じた理解が進んでいないことが、活用意向の低さにつながっていると考えられる。
調査は7月3〜4日にインターネットで実施した。全国20〜69歳の男女を対象とした。サンプル数は3000。Q2〜5はQ1にて「いいえ」と答えた人から無作為に300抽出。
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