メルカリ「スイッチ2は出品禁止にすべきだった」 転売対策強化、試される実効性と透明性（1/2 ページ）

[産経新聞]

　フリマアプリのメルカリは9日、不正出品や極端な価格の乱高下が発生した商品に対して、取引の原則を変更し、出品を禁止する独自基準を設けたと発表した。出品禁止について検討する有識者会議を経て、家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ2」の発売時に転売が横行したことについて「出品禁止にすべきだった」と結論づけた。

転売対策について説明するメルカリの山本真人執行役＝9日、東京都港区

「ハッピーセット」でも批判

　メルカリは不正出品や詐欺、転売をしている出品者への誹謗（ひぼう）中傷などが急増しているかどうか、価格が極端に乱高下しているかどうか、などを総合的に判断するという。

　6月に発売されたスイッチ2を巡っては、高額な転売のほか、空箱や類似品で誤認させる出品などが相次いだ。転売している出品者に対する誹謗中傷も発生した。メルカリの有識者会議に参加した慶応大の坂井豊貴教授は「結果的に価値の循環がうまく行われなくなってしまった」と指摘。メルカリはスイッチ2の発売時には転売禁止措置をとるべきだったとした。

　メルカリは犯罪や他人に危害を与える可能のある出品を禁止するルールを設けていたものの、高額で転売されているゲーム機や人気のキャラクターグッズ、トレーディングカードの出品を禁止してこなかった。日本マクドナルドの玩具付きセットメニュー「ハッピーセット」の転売問題では、大量の食品廃棄にもつながり、メルカリには厳しい批判が寄せられている。