この記事は伊藤羊一(著)、 清水めりぃ(マンガ)の書籍『マンガですぐ読める 1分で話せ』(SBクリエイティブ、2023年)に、編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。なお、文中の内容・肩書などは全て出版当時のものです。
人前で話す時は、1対1で話す時とはだいぶ違います。いくつかのポイントを紹介していきます。
話し手が演台や地面に向かって話すと、声が聞き手に届きません。
逆に上、つまり空に向かって話す人もいますが、これも聞き手の上の方に行ってしまって届きません。私たちがやるべきなのは「相手に声を届ける」ことです。
ですので、聞いている人を見る。オンラインだったらカメラを見て、そこに向かって声を「届け」ます。
聞いている人の人数にもよりますが、大勢の方が聞いている場合は、その場にいる全員に「声のシャワーを浴びせる」ような感じで声を出します。これが1対Nの瞬間です。
でもそれだけでは、一人一人に言葉が入っていきませんので、例えば、最前列で「うんうん」とうなずいている人がいたら、「ですよね」「どうですか?」と言って「その人」に声をかける。時々そうやって1対1の瞬間を作ります。
こうして行ったり来たりしながら、全体にも、一人一人にも言葉が届くよう配慮していきます。
緊張しないようにと思っても、やっぱり緊張するものです。
そんな時、僕がやっている方法を紹介します。
それはスタート前に実際にステージに立って、ミッキーマウスのマネをすることです。これは僕のプレゼンの師匠である俳優・ナレーターの渡辺克己さんに教わったやり方ですが、本番前に手で頭の上に耳をつくりながら高い声で「こんにちは、僕ミッキー」とやってみると、それ以外の大抵のことは恥ずかしくなくなります(笑)。
緊張する人の中には「間違ったらどうしよう」と考えている方もいると思いますが、その心配は不要です。
間違えたら、「間違えました」と修正すればよいのです。
「えー」とか、「あのー」とか、僕も言っちゃいます。
「えー」とか「あのー」と言って間を持たせようとするのではなく、話しながら間合いをとって、その間に考えます。
「話し方」本としてロングセラーとなった『1分で話せ』を、マンガに!
マンガに目に通すだけでも、簡潔に話すポイントが身につきます。「話が長い」「何言っているのか分からない」と言われたことがある方から、これからビジネスパーソンになる方まで、気軽に手に取れる内容です。
会社員の経験もある清水さんならではの分かりやすい内容。読んで面白く、ねこのイラストに癒されるだけでなく、主人公のキヨシと、猫一先生のやりとりを見ているだけで、上手に話すポイントがつかめます。
1分でまとまらない話は、何時間かけて話しても伝わらない【漫画「1分で話せ」】
「だから何?」と言われる人の共通点 上司に頑張って話しても伝わらないワケ【漫画「1分で話せ」】Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング