この記事は伊藤羊一(著)、 清水めりぃ(マンガ)の書籍『マンガですぐ読める 1分で話せ』(SBクリエイティブ、2023年)に、編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。なお、文中の内容・肩書などは全て出版当時のものです。
頑張って話しているのに伝わらない人は、こんな話し方をしていないでしょうか?
「Aさんもいいと言っていました」
「お得意さんも喜んでいました」
「実際に数字も上がっています、以上」
こんな風に言われると、聞いている人は「で?」となります。
伝えていることが、 いわば「てっぺんのないピラミッド」になっているのです。
ロジカルシンキングを多少なりとも勉強した方の中には、「ピラミッドストストラクチャー」を学んだ方も多いと思います。
初めて聞く方のために簡単に説明すると、話には結論と根拠があり、ピラミッドストラクチャーとは、その結論を一番上に、根拠をその下に並べたものです。根拠は複数あることが多いので、並べてみると三角形、つまり、ピラミッドのような形になります。これを、ピラミッドストラクチャーといいます。
ここで、
「Aさんがいいと言っていた」
「数字が上がっている」
という話を振り返ってみてください。
ここにはピラミッドでいう「根拠」だけがあり、「結論」がありません。
事例やデータをただ並べられても、聞き手は、このデータや事実から何を読み取ればよいのか、話し手は何を主張したいのかが分からないので、「で?」となってしまうのです。
逆に言えば、このピラミッドがしっかり組めれば、話が長くなったり、伝わらなかったりすることはなくなります。
伝えることは、
「これが結論です」
「理由はAでBでCだからです」
これだけです。
まず伝えようとすることの骨組み、つまり、結論と根拠のセットを構築します。これができれば驚くほど説得力を増す伝え方ができます。
「話し方」本としてロングセラーとなった『1分で話せ』を、マンガに!
マンガに目に通すだけでも、簡潔に話すポイントが身につきます。「話が長い」「何言っているのか分からない」と言われたことがある方から、これからビジネスパーソンになる方まで、気軽に手に取れる内容です。
会社員の経験もある清水さんならではの分かりやすい内容。読んで面白く、ねこのイラストに癒されるだけでなく、主人公のキヨシと、猫一先生のやりとりを見ているだけで、上手に話すポイントがつかめます。
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あなたの周りにも「中2病」が潜んでいる? 職場で広がる“フキハラ”の正体Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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