JR東海がリニア新型車両「M10」車内を初公開 スムーズに加速、座席は?(1/2 ページ)

» 2025年11月02日 10時00分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 JR東海は、リニア中央新幹線の新型試験車両L0系「M10」の試乗会を10月31日に開催し、車内を報道陣に初公開した。「M10」は開業する際に使用される車両のベースとなる予定で、同社によると「完成形に近い」という。

 座席は横4列で、背もたれは15度ほどリクライニングした状態で固定。終着駅で進行方向が変わる際に自動で回転する機能も搭載している。これまで背面に設置されていたテーブルは、小型化しアームレスト付近に収納された。

photo 報道陣に公開されたリニア中央新幹線の新型車両「M10」の車内。座席が15度リクライニングした状態で固定されているほか、荷棚が小型化されている=10月31日午前、山梨県都留市(桐原正道撮影)

頭上の圧迫感を軽減、足元は広々

 実際に座ってみると、想像以上に快適だった。頭上の圧迫感を軽減するため荷棚は小さくなり、スーツケースを置きやすいよう足元のスペースが広々と確保されている。背もたれが傾いた位置で固定されていることも、安心感につながった。

 これまでの新幹線の座席は、乗車した際に背もたれがほぼ直立しているためリラックスできず、また後ろの人が大きなスーツケースを持ち込んでいると背もたれを全く倒せないこともあった。「M10」では、そうした心配がなさそうだ。

photo リニア中央新幹線の新型車両「M10」の車内。天井には時速501キロで走行していることを示す映像が投影されていた

 天井には走行時の振動音などを低減するため白い幕が張られており、プロジェクターで試験走行の概要などを紹介する映像が投影できるようになっている。実際の営業時に映像を投影するかは未定という。

       1|2 次のページへ

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR