地場スーパーの倒産が、大幅に増加している。東京商工リサーチによると、1〜11月に発生した地場スーパーの倒産は22件で、前年同期の約1.5倍となった。2023年の25件を抜いて、コロナ禍以降の年間最多を更新する可能性もある。
地場スーパーの倒産は2016年以降、年間20〜30件台で推移。コロナ禍では巣ごもり需要や在宅勤務の広がりなどの特需、コロナ関連の支援策に支えられ、2021年の倒産数は過去20年間で最少の11件に半減していた。
しかしコロナ禍が明け、ロシアのウクライナ侵攻の長期化や円安に伴うエネルギー価格の上昇、人手不足など、経営環境が一変。運営コストが上昇する中での価格競争が、地域密着型の地場スーパーに大きな打撃を与えている。
形態別では「破産」が19件(前年同期比72.7%増)、「特別清算」が3件(同25.0%減)という結果に。業績低迷からの脱却が見込めず、民事再生法といった再建へのハードルが高い実態がうかがえる。
地場スーパーは、コロナ禍前から業態間の垣根が下がり、コンビニやドラッグストア、ミニスーパーが入り混じり、市場競争が激化していた。特に、資金力と商品開発力で優位に立つ大手スーパーやデリバリー業者など、独自の強みを持つコンペティターが多様化している。東京商工リサーチは「地域密着型でも商品構成に強みや特徴のない地場スーパーは、冬の時代を迎えつつある」とコメントした。
調査は東京商工リサーチの企業データベース(約390万社)から、「スーパー」を経営する企業を抽出。2016年1月〜2025年11月の負債1000万円以上の倒産を集計、分析した。
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