ダイソーが「脱100円」路線なのに、なぜセリアは「100円」で高収益なのか 業界2トップが快進撃を続ける理由(2/3 ページ)

» 2026年08月22日 05時00分 公開
[山口伸ITmedia]

なぜ業界1位になれたのか

 かつて100円均一の業態は移動販売や催事での販売が中心であり、1980年代から店舗形態が増えた。ダイソーが1号店を構えたのは1991年で、不景気下の1990年代後半から著しく店舗数を増やした。

 業界トップになれたのは500坪以上の大型店を開発し、他社より品ぞろえを充実させたからだ。商品の豊富さが消費者に支持されたわけだ。大型店の出店には費用がかかるため、新興企業が展開するのは難しい。店舗展開ではフランチャイズ加盟事業者の資本を活用したとされる。

 一方で他社はフランチャイズ化に成功せず、資本も限られていたことから小型店に注力。1990年代当初から大型店のダイソー、小型店の他社という構図ができていた。たらればの話になるが、コンビニ業界のように総合スーパー(GMS)を展開する小売大手が参入していれば、ダイソーのライバルが現れていたかもしれない。だが当時はGMSの衰退期であり、100円ショップに注力する小売大手は現れなかった。

近年は「300円ショップ」も展開

 ダイソーはコストアップに対応すべく、20年ほど前から300円、500円などの高額商品を取り扱い、原材料費の上昇が著しい近年ではその数が増えている。電源用のタップなど1000円を超える商品もある。そして「300円ショップ」も開発した。

 その一つが、2018年に1号店を出した「THREEPPY」だ。店舗は薄ピンクを基調としたデザインで、20〜40代の女性がターゲットだ。商品はヘアアクセサリーや小物など、女性を対象とした雑貨が中心で、ぬいぐるみも販売する。商品の色合いはピンクや水色などかわいらしいものが中心だ。ダイソーの一部エリアを改装する形で出店しており、2025年度末時点で国内601店舗を展開する。

THREEPPYのマロニエゲート銀座店(プレスリリースより)

 2021年には新たに「Standard Products」も出店。店舗にダイソーらしさは見受けられず、シックな雑貨店という印象だ。商品は食器や収納用品、タオル、文房具などさまざまで、商品の質感はダイソーの商品よりも高い。商品の色合いは白や青、黒などが中心であり、女性向けのTHREEPPYとは対照的だ。2025年度末時点で228店舗を展開する。

出所:Standard Products公式Webサイト

 他社が展開する3COINSが好調なように、大創産業の300円ショップはダイソーよりも高価格であるものの、雑貨としては依然と低価格で100円ショップよりも品質が高い点が支持されている。

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