生成人工知能(AI)を開発する米アンソロピックのアモデイ最高経営責任者(CEO)は12日、自身のサイトで、AIが制御不能となる深刻なリスクがあるとして、「われわれはAI開発のペースを遅らせなければならない」と述べ、業界全体に同調を呼び掛けた。他の米開発業者からも賛意が相次いだ。中国との競争の観点から規制に反対する声もあり、安全性や規制を巡る議論が本格化しそうだ。
生成AI開発を手掛けるオープンAIのアルトマンCEOや、xAIを率いる実業家のイーロン・マスク氏は同日、アモデイ氏に賛同するとSNSに投稿した。
アモデイ氏はサイトで、今夏ごろからAIが自律的に性能を向上させる能力が急速に進歩し、「人間の理解や管理能力を上回る可能性が出てきた」と指摘。すでにAIが勝手に外部にサイバー攻撃を仕掛けた事案が発覚しており、さらに進歩したAIが「6〜12カ月で世界全体のインターネットを乗っ取る可能性もある」と警告した。
その上で、安全性を担保するため、第三者が開発を見守る体制、業界による安全基準、政府間の連携−が必要だとした。
AI開発への懸念はアンソロピック元開発者が今月8日、このまま業界が対策を取らずに開発を続ければ2020年代末までにAIによって「人類が滅ぼされる可能性」があるとSNSで訴えたことで急速に広がった。(荒船清太)
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