やはり只者ではない! 世界を相手に戦う、清宮とオコエの凄さ:赤坂8丁目発 スポーツ246(3/3 ページ)
夏の甲子園で日本中を沸かせた早実の清宮幸太郎内野手と関東一・オコエ瑠偉外野手が、「第27回U18ワールドカップ」のメンバーに加わった。メディアは2人にスポットを当てているが、彼らのどこがスゴいのか。本コラムの臼北氏が取材したところ……。
死に物狂いの意識改革と猛練習
さらにこのオコエで驚くべきところは、日々の自己精神だ。「ご飯を食べる時も、ただ食べるだけではなく“盛り方”なども考えれば、いろいろなことが見えてきます。他にも朝起きてから初めて外に出た時に『なんて空気がうつくしいんだ』とか、朝日を浴びながら『身体にスゴくいいエネルギーになっているぞ』と考えれば、自然と今まで見えなかったものが視界に入ってくるようになる。常に物事に対して考えることを当たり前にすれば、人間はどんどん成長できると思うんです。少なくとも自分はそう思っています」。
そういうオコエの言葉を聞いて「なるほど」というか、心の底から感心させられた。彼は野球部に入った当初は怠けグセがあって伸び悩んでいたそうだが、1年生時の秋季・東京都大会でチームが優勝すると「このメンバーの中に入りたい」と思うようになって、それまで抱かなかった向上心が覚醒。本人曰く「死に物狂いの意識改革と猛練習」を重ねて、現在に至ったという。
夏の甲子園のスタンドで球児たちの激闘に熱い視線を向けていたプロ球団スカウトの1人が、2人について次のように評していた。
「ここ最近の高校球児の中で清宮君とオコエ君はメンタル面が、とにかく抜きん出ている。2人ともいろいろなところからスポットライトを浴びせられても、堂々としていて自分の考えや大きな目標をはっきり言える。しかも今の時代はネット社会になって何かと発言が一人歩きしたり、大きく拡散したりするわけだから、メディアからコメントを求められてもビビッちゃって大人しいことしか言わない選手が多い。そういう中で、あれだけ強い気持ちを持っている2人の存在は素直に凄いなと思う」
夏の甲子園で旋風を巻き起こした清宮とオコエ。次は世界を相手にメンタルの強さを見せ、ぜひ頂点に立ってほしい。
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