「自分の習慣」が非常識なことも……シーン別にマナーをチェック:反面教師とならないための「上司」のマナー(1/5 ページ)
人は誰でも「自分の習慣」を常識と思い込むことがあります。それは、経験や年齢を重ねるほど、気付きにくいものかもしれません。初心にかえり、ビジネスシーン別に、自分の言動やマナーを振り返ってみましょう。
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本記事は企業実務のコンテンツから一部抜粋・編集して掲載しています。
1.電話の応対マナー
電話の応対1つにも、その人となりがあらわれます。とくに「切り方」は、注意を払っていただきたいケースがよくあります。
ガチャン! と受話器を乱暴に置くのは、相手にとって、文字通り“耳が痛くなる”ことです。当然ながら、相手を不愉快にさせたり、不安に思わせてしまうでしょう。
実は、これはある年代以降に多く見られる現象で、最近の新入社員や若い社員は、研修でマナーを学ぶためか、丁寧に受話器を置く人がほとんどです。電話を切る際は、次の手順を心掛けてみてください。
- 電話機のフックを静かに押さえて切る
- 回線が切れた後に受話器を置く
なお、電話は「かけたほうが先に切る」のが原則です。たとえ、相手がお客さまであっても、自分からかけた電話であれば先に切るようにします。こうすることで、相手も「用件が済んだ」ことを認識できるからです。
セールスも断わり方次第
たまたま部下たちが出払っているときに電話がかかってきました。受話器を取ると、取引のない業者からセールスの電話。あなたは、あと10分で外出しなければなりません。ちょうど部下が戻ってきて、あなたの様子を見ています。さて、どのように断わりますか。
「さっさと終わらせたい」というのが正直なところだと思いますが、「結構ですから!」と一方的に電話を切るのはいかがなものでしょうか。いくら忙しくても、相手がお客さまや取引先だったら、そのような受け答えはしないはずです。あなた(企業)の対応の悪さに怒りを覚えれば、相手はTwitterやブログに書き込むおそれもありますので、うかつな応対は禁物です。「いつか、うちのお客さまになってくださるかもしれない」という意識で接してみましょう。
まずは「わざわざお電話をいただき、ありがとうございます」とお礼を言い、「せっかくのご案内ですが、弊社は○○につきましては既に取引企業がございます」(あるいは「グループ会社から購入しております」)など、先方が諦めやすい理由を丁寧に品よく説明してみてください。
最後は、心をこめて「お役に立てずに申し訳ありません」と伝えれば、大抵の相手は恐縮します。ファンになってくれる可能性すら出てくるでしょう。
セールス電話の断わり方
1.相手をお客さまだと思って応対する
2.丁寧に品よく断わる
わるい習慣は伝染する
もう1つ注意したいのは「あなたの言動を部下が見ている」という点です。
飛び込みのセールスマンや見知らぬ業者だからといって、あなたがぞんざいな態度で接していれば、「面倒な電話は適当な応対をし、さっさと切ればいい」という意識が部下の中にも刷り込まれます。相手によって態度を変えるのは、人としての品格を問われる部分でもあります。
逆に「出会う人は全てお客さま」の意識を育まれた部下は、外部にファンをたくさんつくることでしょう。その口コミで、お客さまが増える可能性もあるのです。
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