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「尊敬する人物は親です」という答えが損な理由(3/3 ページ)

面接でかつてはよく聞かれた質問に「尊敬する人物は誰ですか?」というものがあります。この質問に対し「親」と答える人が多く、特に新卒学生のように年齢が若くなればなるほど、比率は高い傾向があります。この答えはどう受け取られるのか考えてみましょう。

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言いたいことをいう場が面接ではない

 ちなみに私自身が転職の際、ある面接でこの質問を受けた際、米中国交正常化の立役者・キッシンジャー博士を挙げました。面接官は大いに関心を示してくれました。彼曰く、「多くの日本人候補者は徳川家康と答えるが、私が本社にレポートしても本社の人間はまずその評価をできない。キッシンジャー博士というのは初めて聞いた答えだが、功利主義的実行力を説明するうえでとても分かりやすい」といわれたことがあります。そうです、バリバリの米系企業の外国人マネジメントとの英語面接でした。

 間違ってもその際に大村益次郎とか河井継之助とかアフマド・マスードとかでは説明が難しいだろうと想像したからです。自分の言いたいことや、正直な思い「だけ」を伝えるのが面接ではありません。「相手」によっても伝え方を変える、コミュニケーションの原則をしっかりと踏襲して意思疎通を図ることが面接というコミュニケーションの目的です。親を尊敬しているかどうかは面接の目的ではないということを理解し、臨んでください。(増沢隆太)

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