デジタルとアナログを高次元で融合! カシオの腕時計が目指すモノづくり(7/7 ページ)
カシオの腕時計が躍進している。売り上げが伸びているが、開発現場ではどのようなこだわりがあるのか。デジタルドライブやアナログムーブメントの企画を担当している小島直氏と、プログラムの仕様設計を担当している長谷川幸佑氏に話を聞いた。
機能をデザインすることが、"使いたい"というモチベーションを生み出す
――“心地よさ”という言葉がキーワードとして登場していますが、カシオの腕時計における“心地よさ”の重要性はどのように考えていますか。
小島氏: デジタル技術のカシオがアナログ時計をつくったらどうなるのかという問いに対する答えだと思うのです。ただ単にデジタルの多機能さをアナログ時計に盛り込んでも、その機能が美しくなければ、ユーザーを「使いたい」という気持ちにすることはできません。時計として求められる基本的な機能を洗練させた高機能な腕時計を、デジタルのカシオだからこそ実現できる“機能をデザインする”という思想、ボディだけでなく針の動きや振る舞いをもデザインするという姿勢で生み出していくことが大きな価値になるのではないかと思います。
――新製品に投入した新技術や開発思想を今後の製品づくりにどのように生かして進化させていくのですか。
小島氏: デジタルドライブというカシオならではの強みを生かして、ユーザーに喜んでいただけるような使いやすさ、使い心地を追求しながら、「また使いたい」「カッコイイ」「使っていて楽しい」と思ってもらえるようなアナログ時計を生み出していきたいですね。そのために、開発陣でディスカッションを重ねながら魅力的な製品を開発していきたいと考えています。ただ機能を備えた時計という道具をつくり出すのではなく、高機能でありながらも情緒的な針の動きからユーザーの気持ちを動かし、ユーザーに喜んでもらえるような感情的な価値を生み出す時計をこれからもつくっていきたいと思います。
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