連載
「高橋新監督」誕生の裏に、巨人の事情:赤坂8丁目発 スポーツ246(3/3 ページ)
巨人・高橋由伸監督が誕生した。目まぐるしいスピードで実現した“Gの政権交代”だったが、なぜ球団は高橋に「監督」を打診したのか。その理由は……。
「高橋由伸」しかいなかった
通算12年間の在職で大きな結果を残していたものの長期政権によって権限が増大し過ぎてしまい、それが球団内にマンネリズムを生む要因となっていた原前監督の辞任はやむを得なかったと思う。その原前監督の存在を今後超える可能性を帯びた人材は一体誰か――。それを熟慮すれば、若くてネームバリューもあり、たとえ1年とはいえコーチ経験もある「高橋由伸」しかいなかったということだろう。
現役をまるで尻切れトンボのような形で辞めざるを得なくなり、ほとんど準備のないまま大役を任命された高橋監督。正直言ってスッキリしない指揮官誕生ではあるが、たった3日でオファーを受諾したところに凄(すさ)まじいまでの覚悟と勇気を当人に感じたのもまた事実だ。どんな有能なビジネスパーソンでも現場で企業戦士として活躍中のときに、いきなり「社長が辞めることになった。次、頼むよ」と言われ、数日間でOKするのは容易なことではないはず。来季の高橋監督が非常に難しい舵(かじ)取りを強いられるのは間違いないとはいえ、まずは暖かい眼差しで見守りたい。
関連記事
- “ハンカチ王子”斎藤佑樹の人気はなぜ凋落したのか
かつて“ハンカチ王子”として脚光を浴びた日本ハム・斎藤佑樹投手の人気が凋落している。成績がパッとしないから仕方がない部分もあるが、なぜKYな言動を繰り返すのか。その裏にあるのは……。 - 年俸4億円を“持ち逃げ”……松坂大輔に生じる「説明責任」
ソフトバンク・松坂大輔投手が「残念な人」になってしまった。右肩関節の手術が終わると、日本を離れて「ハイ、サヨウナラ」。年俸をもらっている「プロ」なのだから、メディアを通じてファンに説明する責務があるのでは……!? - 新天地でも“転校生”ではない、イチローのハイレベルな「EQ」
メジャー15年目のシーズンを迎えたイチロー選手は、今季から新チームに合流。新天地なので苦労するのでは? と思いきや、チームメートと楽しそうに会話をしている。“転校生”のような立場なのに、なぜすぐにチームに溶け込むことができたのか。 - メディアに対して「見返してやる」――40歳、上原の“反骨心”
ボストン・レッドソックスの守護神として上原投手が活躍している。米メディアの間では、“ウエハラ争奪戦”がぼっ発する可能性を報じているほど。恐るべし40歳の原動力は、どこから生じているのか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.