あらゆる電子機器のプリント基板保護膜で躍進、太陽HD社長の「理・響・躍」(1/6 ページ)
「アイディール・リーダー」という新しい考え方を提唱する永井恒男氏が、電子機器のプリント基板の保護膜で成長している太陽ホールディングスの佐藤英志社長に話を聞いた。「非常識」に見えて極めて合理的な経営判断とは……。
少し間が空いてしまったが、「アイディール・リーダー」という新しい考え方を提唱する永井恒男氏(Ideal Leaders株式会社Founder)を聞き手に、いまスマホをはじめとするあらゆる電子機器のプリント基板の保護膜で成長を続けている太陽ホールディングス株式会社(以下:太陽HD)の佐藤英志社長。デフレ時代に値上げを断行、オフィスや食堂を一新、託児所、植物工場や街作りにも取り組む――氏の一見「非常識」に見えてしかし極めて合理的な経営判断を聞く。
プロフィール:
佐藤英志氏
1969年東京都生まれ(46歳)。監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)を経て、1999年株式会社エスネットワークス設立。2002年より株式会社有線ブロードネットワークス(現株式会社USEN)で取締役・常務取締役、株式会社ギャガ・コミュニケーションズ(現ギャガ株式会社)で取締役副社長を歴任し、2008年に太陽インキ製造株式会社(現太陽ホールディングス株式会社)に入社、取締役に就任。2010年同社代表取締役副社長、2011年同社代表取締役社長に就任、現在に至る。
永井恒男氏
1997年、野村総合研究所に入社。経営コンサルタントとして10年活躍後、 2005年に社内ベンチャー制度を活用し、エグゼクティブコーチングと戦略コンサルティングを融合した新規事業IDELEA(イデリア)を立ち上げ、以後10年間事業を推進。2015年4月にコンサルティング会社、Ideal Leaders株式会社を設立し、代表取締役 Founderに就任。
当社の製品は「いま話題のスマホ」にも入っている
永井: まず会社のご説明からお願いできますか?
佐藤: 分かりやすい表現をすると、世界中のスマホのほとんどに当社の製品が入っているはずです。スマホに限らず電子機器に必ず用いられるプリント基板、その保護膜として使われるソルダーレジスト(以下「SR」)を私たちは製造しています。
電子機器の基板と言えば「緑色」という印象が強いと思います。今はこれが「黒」のものも増えているんですよ。だから、デスクトップなどで、基板が目に見えるようなデザインでも、精悍(せいかん)な印象を与えることができるんです。
永井: 確かにそういうデバイスをよく目にするようになりましたね。
関連記事
- 先の見通せない時代、リーダーに必要な3つの要素とは
チームや組織を引っ張っていくリーダーの責任は増すばかり。悩めるリーダーに「アイディール・リーダー」という新しい考え方を提示しているのが、Ideal Leaders株式会社だ。代表取締役ファウンダーの永井氏にその取り組みを聞いた。 - 転職に成功する人、失敗する人――どこに“違い”があるのか
景気の影響を受けて、転職の求人数は右肩上がり。「自分もそろそろ……」と思っている人もいるだろうが、“転職で成功する人、失敗する人”にはどのような“違い”があるのか。リクルートでフェローを務められ、その後、中学校の校長を務められた藤原和博さんに聞いた。 - なぜ給料が二極化するのか? 年収200万円と800万円の人
景気低迷の影響を受け、給料は下がり続けている――。そんなビジネスパーソンも少なくないだろう。では、今後10年間はどうなのか。リクルートで働き、中学校の校長を務めた藤原和博さんに「10年後の給料」を予測してもらった。 - どうすればいいのか? 年収300万円時代がやって来る
景気低迷などの影響を受け、会社員の給料が下がり続けている。低年収時代に会社員はどのように生きていけばいいのだろうか。この問題について、人事コンサルタントの城繁幸さんとフリーライターの赤木智弘さんが語り合った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.