2015年7月27日以前の記事
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自ら上場させた会社を辞め、2度目の起業を決意するまで新連載・経沢香保子の「ベンチャー魂は消えない」(6/7 ページ)

26歳で初めて創業した会社のビジネスが軌道に乗り、30歳で結婚し、3人の子どもの出産、そして上場。公私ともに順風満帆だった私を、ある日突然、悲劇が襲いました。「何とかするしかない!」。そう心に誓って、困難に立ち向かっていったわけですが……。

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退任、そして……

 しかし、夢のような日々は、そう長くは続かなかった。新たなステージに立てたと思うと、またもいろいろな問題が発生した。当時、女性として最年少の上場社長になったことでたくさんのスポットライトを浴びたが、光が強い分、闇も深かった。

 「いつの間に、こんなに経営の価値観が違ってしまったのか? 自分がいない方がいいのではないか?」

 解のない自問自答を繰り返しながら、瞬く間に時は過ぎ、2014年6月末の株主総会で私は、自らが創業した会社を、退任することとなった。

 全てを失った私は、時間だけはあった。

 そうすると、いろいろなシーンが頭に浮かび、さいなまされる。あのときのあれが悪かったのか、何であんな決断をしたんだろうか。

 何よりも、経営者としての責任を果たせなかったのではないかという疑問が胸に渦巻いて、しばらくは大人しく生きていく方がいいのではないかと、海外留学も考えた。

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