コラム
インターンシップと就職の関係(2/4 ページ)
「インターンシップに行くと就職に有利」といった声がありますが、本当でしょうか。「就職活動」は企業側から見れば「採用活動」という、事業の一環。学生の感覚とは異なるビジネスの世界の感覚を理解することで……。
なぜ不明確なのか
その中身もいろいろ、就活目的もありつつ、保証ではない。そんな不明確な存在となっている理由に、企業イメージの問題があります。企業の本音でいえば、良い学生が来たら欲しい、採用したいのは当然です。インターンシップを通じて評価できる学生であれば、単に面接で選んだだけに比べ、より長い時間をかけて人物や能力を見ることができる分、判断にも信頼を持てます。
ちなみにこれは反作用もあり、面接だけならボロが出なかったかもしれない欠点が、長時間にわたって隠し通すことができなくなるからです。「インターンの結果、応募しても不採用」というのは当然あり得る結果です。どちらの結果になるかは、やるまで分かりません。
しかしここで「インターンシップで良い人は採用します」と宣言してしまうと「採用活動への申合せ違反!」とか「就活早期化をするけしからん企業」というような批判をあびるリスクがあります。コーポレートイメージ的に、コンプライアンスに反するような印象を持たれることを、今の経営環境下ではできません。だから宣言や明確化は普通しないのです。
正確にいえば、就活時期問題は法律でも何でもない、経済団体の申合せにすぎず、破ったところで違法でもコンプライアンス違反でもありません。コーポレートイメージの毀損は「何となく良くないイメージ」を招きかねないのです。
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