コラム
インターンシップと就職の関係(3/4 ページ)
「インターンシップに行くと就職に有利」といった声がありますが、本当でしょうか。「就職活動」は企業側から見れば「採用活動」という、事業の一環。学生の感覚とは異なるビジネスの世界の感覚を理解することで……。
学生にとってのインターンシップの意味
先日新卒の学生向けに、インターンシップ関連のイベントでお話しする機会がありましたが、その時伝えたことは、自分の売り(理系なら専門・専攻・対象分野)とその企業の事業領域やビジネスモデルが合うのか合わないのか、そんなことを「自分で感じとる場」がインターンシップだということです。
自分の売りとばっちり合致する場合もあれば、実は全然つながらないと思っていたその職務、その製品・サービス、その会社と意外なところで一致点が見つかった。逆にばっちり合うと思っていたら、想像と違うことを求められる職務だったという気付きが得られれば、これまたインターンシップの価値といえます。
企業セミナーや会社説明会、OB訪問ですら、一時的な交流しかできません。しかし実際に職場に入れば、リクルーターではない普通の現場の人と触れることができます。理系の学生が営業の人や、文系学生が人事以外の管理部門の方や、あるいは直接業務と関係ない社内にいる人と直接接することができる貴重な機会なのです。
タテマエで認識していた企業イメージと現実の合致、またはかい離を直接自分で確かめることができるかも知れません。本音とタテマエという、社会の一面を知ることは、確実に就職においても有益なものでしょう。インターンシップと就職の関係も同じこと。企業が欲しい人材だと認識するなら有利であり、逆の評価を受けてしまえば不利になるだけです。
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