コラム
インターンシップと就職の関係(4/4 ページ)
「インターンシップに行くと就職に有利」といった声がありますが、本当でしょうか。「就職活動」は企業側から見れば「採用活動」という、事業の一環。学生の感覚とは異なるビジネスの世界の感覚を理解することで……。
決まるのはあくまで本選考
採用は当然のことながら、インターンシップだけで決まるものではなく、通常のエントリーから、ES・面接を経て決まっていくものです。インターンシップでの好評価はもちろん選考でも有利になる可能性はありますが、逆に評価を下げればリスクです。採用選考の過程として必須であると明示している企業以外は、当然必須ではありません。何となく第一志望なのに参加しないのは不安と思うのであれば、その不安解消に参加してみる効果はあるかもしれません。
しかし理系の修士のように、研究で時間を取れない学生が、研究や学習を捨ててまで参加するのは優先順位が違ます。結果としておろそかになった自分の専門性は、後の本選考において致命的な欠点になり得ます。本末転倒にならないよう、ご自分のスケジュールで判断し、目的を明確にして臨むなら、もちろんインターンシップは有益な「体験」になることでしょう。
特にOB訪問をどうすればよいかなどと迷っている学生であれば、職場に行ければもはやOB訪問する必要もなく、実際に働いている人と接することができます。自分の眼で職場を知ることができるのは、その会社に入る入らないだけではない、ご自分にとっての世界を広げる貴重な経験だと思います。(増沢隆太)
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