パリ同時多発テロ発生 日本のスポーツ観戦は安全なのか:赤坂8丁目発 スポーツ246(1/4 ページ)
フランスで同時多発テロが発生した。サッカーの国際親善試合が行われていたときにも、スタジアム近辺で爆発が発生。「セキュリティチェックが甘い」と言われている日本でのスポーツ観戦は、本当に大丈夫なのか。
臼北信行(うすきた・のぶゆき)氏のプロフィール:
国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。
野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2013年第3回まで全大会)やサッカーW杯(1998年・フランス、2002年・日韓共催、2006年・ドイツ)、五輪(2004年アテネ、2008年北京)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。
想像を絶する惨劇が起こってしまった。フランス・パリ市内と近郊の7カ所で13日夜(日本時間14日朝)、銃撃や爆発が相次いで発生し、多数の死傷者が出た。「IS=(イスラム国)」による同時多発テロとみられ、世界中を震撼(しんかん)させている。
襲撃された7カ所の中にはパリ郊外にある8万人強収容のスタジアム「スタッド・ド・フランス」も含まれていた。ここでサッカー国際親善試合のフランスVS. ドイツ代表戦が行われていたときに、スタジアム近辺で計3回の爆発が発生。スタジアムに響き渡った爆発音に、異変を感じたフランス代表DFのエブラは一瞬プレーを止めたほど大きなものだった。
米『ウォール・ストリート・ジャーナル』が報じたところによると、少なくともテロ実行犯の1人はフランスVS. ドイツ代表戦の試合チケットを手にし、スタジアムに入場しようとしていた。入場ゲートでのボディチェックで爆発物を仕掛けたベストを着用していたことが発覚すると警備員から逃走し、その後に自爆したという。
この日はスタンドで数万人の観客とともにフランスのオランド大統領とドイツのシュタインマイヤー外相も観戦していた。もしセキュリティをすり抜け、スタジアム内で自爆テロを引き起こしていたら、どのような事態を招いていたか。考えただけでも身の毛がよだつ。
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