パリ同時多発テロ発生 日本のスポーツ観戦は安全なのか:赤坂8丁目発 スポーツ246(2/4 ページ)
フランスで同時多発テロが発生した。サッカーの国際親善試合が行われていたときにも、スタジアム近辺で爆発が発生。「セキュリティチェックが甘い」と言われている日本でのスポーツ観戦は、本当に大丈夫なのか。
日本のスポーツ観戦は大丈夫なのか
日本のスポーツ観戦は大丈夫なのか――。そんな不安を覚えているのは筆者だけではないだろう。サッカーの国際親善試合がテロリストのターゲットとなった事実を、日本のスポーツ関係者も大きな衝撃として深刻に受け止めなければいけない。
パリ同時多発テロでは、米国のロックグループ「イーグルス・オブ・デス・メタル」がライブを行っていたコンサートホール「バタクラン劇場」も襲われ、銃の乱射によって100人を超える人の尊い命が奪われている。大勢の人が集まる収容施設は、凶行に及ぼうとするテロリストら狂信的な犯罪者たちに格好の場ととらえられる危険性が高いことを今一度認識し直してほしいと願う。この悲劇を対岸の火事として見ているようでは、未然に大惨事を防ぐことはできない。
現状、日本のスポーツ会場における警備体制は欧米に比べて相当に甘い。入場ゲートのセキュリティチェックで行われる手荷物検査も正直に言って、かなり適当であることがほとんどだ。大きなバッグを持ち込んでも、せいぜい係員に軽く中をのぞき込まれる程度の“緩いチェック”だけでスンナリと会場の中に入れてしまう。
ちなみに日本のスポーツ会場によって多少ルールの違いはあるにせよ、持ち込み禁止物としてだいたい共通しているのがビン、カン、ペットボトル。サッカーで言えば「フーリガン」のような悪徳ファンにとっては試合中に投げ込むことができる危険物としてみなされるからである。しかし、このような緩いチェックでは入場ゲートで発見されるケースは極めて少ない。
主催者側と契約を結ぶ警備会社の担当者がセキュリティの係員を務めている会場ならば、まだいい。時には明らかにセキュリティチェックの指導をキチンと受けているとは思えないようなアルバイトの係員が入場ゲートに立って「手荷物検査にご協力をお願いします」と頭をペコリと下げながらも、手荷物の中にサラッと目を向けただけでロクにチェックすることなく簡単に入場を許してしまうような場合が多々ある。
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