インタビュー
トラブル発生! 航空整備士は何を考え、どう対応しているのか:水曜インタビュー劇場(整備士公演)(2/6 ページ)
飛行機にはさまざまなトラブルが発生するが、航空会社の整備士はどのように対応しているのか。JALで整備士として活躍されている小久保吉純さんに話を聞いた。
さまざまなことを考えて「決断」
小久保: はい。その場合、「この部品を交換して、修理可能の確率が70%だ」と思っても、別の飛行機を手配するんですよ。なぜなら、すぐに直らなかったら、時間がどんどんなくなっていくので。
一方、日中に修理可能の確率が70%であれば、部品を交換してみる。そこでダメなら次の一手を考える。そのまた次の一手を考えるといった具合ですね。
土肥: トラブルに対して、何らかの手を打つ。手を打ちながら次のことを考えているのですか? この部品でダメだったら、あの部品でといった感じで。
小久保: はい。飛行機のトラブルに対して「このやり方が正解」というのは、実はないんですよ。時間であったり、気温であったり、天候であったり、さまざまな条件によってリスクの数値が変わってくる。先ほど「最終便であれば、修理可能の確率が70%だと思っても別の飛行機を手配する」と話しましたが、飛行機を入れ替えるのに1時間ほどかかるんですよね。ということは、逆算して、○時○分までにどうするかを決めなければいけない、といったことも考えて決断しなければいけません。
土肥: 聞いているだけで、プレッシャーを感じてきました。
小久保: まだまだプレッシャーをかけ続けますね(苦笑)。
土肥: は、はい(汗)。
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