頭を使わず小粋に楽しめる、ファンキーで“黒いJAZZ”のススメ:高木里代子の「ちょこっとJAZZ」(3/6 ページ)
こんにちは、高木里代子です。今回は小難しいことを考えず、聴くだけで元気になれるようなJAZZの名曲の数々をご紹介したいと思います。
同じ曲でもアレンジ変わればここまで違う
では、お次。
これは、本当に超がつくほどの定番アルバム。何と言っても、世界を代表するJAZZピアニスト、ハービー・ハンコックの名盤です。
ハービーといえば、モダンJAZZ全盛の1960年代にマイルス・デイビスのバンドメンバーとして活躍し、その後、フュージョンやJAZZファンクなど新しいジャンルの音楽を次々と開拓してきたイノベーター的存在です。御年75歳ですが、まだまだバリバリの現役。かっこいいですね。
ちなみに、ハービーの曲の中でも、高木も含めてJAZZミュージシャンがセッションなどでも本当によく取り上げる曲に、「Cantaloupe Island」という曲があります。
以下に紹介するのは、ハービーの原曲のアレンジですが、この曲はむしろ、90年代に一世を風靡したラップグルーブ「US3(アススリー)」のカヴァーを聴いて知ったという方が多いかもしれませんね。
ラップや人の声が入ると、グンと聴き易くなるJAZZも多いですよね。こういった良い意味でギャングなユニット(失敬)のお陰で、JAZZが一般的にも親しみやすくなるというのは称賛に値するのではと思います。
また、高木の個人的好みでは、以下のバージョンも、なかなかクールでお薦めです。
こんな具合に、JAZZの手に掛かると、いろいろな曲がいとも簡単にさまざまなアレンジに変化するのです。気分や場所によって、さまざまな演奏家のバージョンを引っ張り出して楽しめるというのも、魅力の1つですね。
上のバージョンのように、ハウスとかクラブミュージックの要素を取り入れたJAZZのリミックスものは世の中にたくさん出回っていますが、たまには、こういったクールなエレクトロJAZZで脳を爽快にしながら、デスクワークの作業BGMにしてみる、なんていうのもいかがでしょうか?
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