コンビニが恵方巻きの販売に力を入れる、もうひとつの理由:コンビニ探偵! 調査報告書(2/4 ページ)
正月も明け、コンビニ各社では節分の恵方巻きの予約活動が佳境に入ったころだろう。比較的安価な恵方巻きは手軽な催事商品の1つ。数百本販売する店舗も珍しくない。今回は、コンビニが恵方巻き販売に夢中になる理由を探った。
進化する恵方巻き
「節分=恵方巻き」という方程式が定着して久しいが、中には、かたくなに買わないお客さんもいる。
「すしが食べられない」「そんな行事に興味はない」というのが主な理由だが、「はい、そうですか」とやすやすと引き下がらないのがコンビニだ。そこで生まれたのが、恵方巻きの変わり種である。
「すしが嫌い」という人には牛肉の恵方巻きを、「子どもが小さいから大きな太巻きは食べられないよ」という人には、ロールケーキのようなデザートタイプの恵方巻きを勧める。「そもそも行事に興味がない」という人には、「節分は旧正月ですから、年越しそばを食べたらいいですよ」と、そばをアピールする。「恵方巻き関係ないじゃん」とも言われかねないが、これらが変わり種商品が生まれた背景だ。
セブン-イレブンは、節分の行事の1つであるイワシの頭をヒイラギの小枝に刺して戸口に飾る風習をネタに、「いわしのつみれ汁」「いわしの生姜煮」を販売。「イワシの頭なんて関係ないじゃん」とつぶやきたくもなる。
ファミリーマートの変わり種恵方巻きは牛焼肉のトルティーヤだ。節分でなくともトルティーヤは扱っていると思うが、「巻いてある食べ物」ならなんでも恵方巻きになるということか。
ローソンでは、豆と節分まんじゅう(?)をセットで限定販売している。豆まき用の豆が、黒豆や枝豆に変わる日もそう遠くはないのかもしれない。
このように、10年20年前まで「節分」といえば豆とお面くらいしか売るモノがなかった行事を、コンビニ各社はありとあらゆることをネタに盛り上げているのだ。
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