人工知能と外国人に、私たちの仕事は奪われてしまうのか:水曜インタビュー劇場(消える仕事公演)(3/6 ページ)
人工知能によって、自分の仕事が奪われるかもしれない――。そんな不安を感じたことがある人も多いと思うが、実際のところどうなのか。このテーマを調査した、野村総合研究所の担当者に話を聞いた。
スーパーのレジ係はどうなる?
土肥: 人工知能に奪われるかもしれない職業の中に、「スーパーの店員」「レジ係」が入っていました。この結果について、あるスーパーの店員はこのように言っていました。「将来的にレジの自動化は進むだろう。でも、決してなくならない。なぜなら『情報』を手にすることができなくなるから」と。どういう意味かというと、レジ係はお客と接しますよね。商品を購入したときにお金を受け取って……それだけだと思っていたのですが、そのときに会話をしていることが多いとか。
「そのちょっとした会話の中で、参考になる貴重な情報があるので、すべてのレジを自動化するのは考えられない」と言っていました。つまり、すべてのレジを自動化すれば、お客のニーズが分からなくなって、少しずつズレていくのではと。
寺田: 先ほどの鉄道会社のケースと同様に、レジに人を置くか、機械を置くかは経営判断によるところが大きいのではないでしょうか。消費者が何を求めているのかを考えたときに「機械で十分」ということであれば、自動化は進むでしょう。一方で「モノ以外のものも売りましょう」ということであれば、自動化は進まない。どのようにビジネスモデルを転換していくかという問題なのです。
ただ、大きなトレンドとして日本は人口が減少しているので、近い将来、労働者不足に陥ります。人手が足りなくなりつつあるところは、機械が導入されやすい。スーパーだけでなく、コンビニなども自動レジを導入するかどうか、それは経営者が判断しなければいけません。
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