お茶を通じて私が学ぶこと:内田恭子の「いつもそばに本があった」(3/3 ページ)
昨今、ビジネスマンからの人気も高い茶道。内田恭子さんも1年前からお茶の稽古に通っていますが、そこで友人から1冊の本を紹介されたそうです。
私がここで書ききれるのはほんの一部だけで、この本にはほかにも心に響くヒントが溢れています。
例えば、各章のタイトルだけ拾ってみても、「頭で考えようとしないこと」「『今』に気持ちを集中すること」「見て感じること」「たくさんの『本物』を見ること」など、金言の数々です。
きっとお茶だけではなく、人生のバイブルにもなりそう。毎日を慌ただしく過ごしている方にこそ、ぜひ読んでほしいと思います。
話は戻り、当初の計画でお茶のお稽古で着るはすだったお着物。まだまだそんなレベルに追いついていない自分に気付かされ、今はまだお茶の練習着で修行中の日々です。
最後にもう1つ、本書の一節を。
「この世には、学校で習ったのとはまったく別の『勉強』がある。それは、教えられた答えを出すことでも、優劣を競争することでもなく、自分で一つ一つ気付きながら、答えをつかみとることだ。自分の方法で、あるがままの自分の方法の道を作ることだ。『学び』とは、そうやって、自分を育てることなのだ」
その通りです。生涯学び続けますね。
著者プロフィール
内田恭子(うちだ きょうこ)
キャスター。1976年6月9日、ドイツ・デュッセルドルフ生まれ。神奈川県横浜市出身。1999年、フジテレビ入社。同局のアナウンサーとしてさまざまな番組を担当後、2006年に退社・結婚。現在はテレビ・ラジオ・雑誌連載・執筆活動などをベースに、読み聞かせグループVOiCEを立ち上げ都内の小児病棟などで読み聞かせを行い、また「女性のHappyは世界を変える」をテーマにLena’sを主宰し日々活動を行っている。公式ブログ「Dear Diary,」
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