お客はチラホラなのに、なぜビアードパパはインドネシアで絶好調なのか:水曜インタビュー劇場(サクサク公演)(3/7 ページ)
甘い香りに誘われて、ついついビアードパパのシュークリームを買ったことがある人も多いのでは。目の前でクリームを詰める“実演販売スタイル”で店舗数を拡大してきたが、海外でも売れているとか。その理由は……。
商品に自信があった
山岡: いえ、最初から「海外にいくぞー!」と考えていたわけではありません。国内の店舗数が爆発的に増えていった中で、海外の方から「自分の国でもビアードパパを売りたい」という声がたくさんあったんですよね。それで、海外へ進出することに。
土肥: それにしても、創業してからたった2年ですよね。それまで海外展開をされた経験は?
山岡: ないですね。
土肥: 不安はなかったのですか?
山岡: 商品に自信がありました。「このシュークリームはどこの国で売っても、大丈夫」といった感じで。「国内であろうが、海外であろうが、売れるはず」と信じていたので、海外で出店することにしました。ひとことで言えば「勢い」だけしかなかったのかもしれません(笑)。
土肥: あれこれ考えると、不安が膨らむので出店できないのかも。当時、海外でシュークリームは売っていたのでしょうか?
山岡: いえ。海外では「シュークリーム」はあまり売られていないんですよ。存在そのものを知らない人も多く、そうした状況は、今もほとんど変わっていません。
シュークリームはフランスで生まれて、現地では「シュー・ア・ラ・クレーム」と呼ばれています。日本のような丸いタイプのモノではなくて、エクレアの形に近い。フランスで売られているので、隣のドイツやイタリアでも売っているだろうなあと思われたかもしれませんが、基本的には売っていません。ちなみに、シュークリームという言葉は造語でシューがフランス語、クリームが英語ですね。
土肥: 海外で「シュークリーム」と言えば。
山岡: “靴クリーム”と勘違いされますよ(笑)。
土肥: ははは。
山岡: 英語圏では「クリーム・パフ」と呼ばれていますね。
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