なぜJALの飛行機は“遅れにくい”のか 定時到着率1位の裏側:水曜インタビュー劇場(1分1秒公演)(6/6 ページ)
「飛行機=遅れる」といったイメージをもっている人も多いのでは。しかし、米国の企業が発表した「定時到着率ランキング」をみると、JALがトップ。JALは“遅れない”ためにどのようなことをしているのか。話を聞いたところ……。
JALの社風は「時間厳守」
矢嵜: 例えば、19時スタートということであれば、19時までに着席していて、目の前にビールが並んでいなければいけません。そして、19時0分になれば「乾杯!」。
土肥: な、なんと。そこも定時到着!
矢嵜: あ、いや、そこは定時到着ではなく、「社風」かと。
土肥: そんな社風があるところって少ないのでは。「今日の飲み会は19時からね」ということであれば、なんとなく19時ごろに集まって、10分過ぎても来ない人がいれば「じゃあ、先に乾杯しようか」といった感じですよ、世間の会社は(メイビー)。
矢嵜: え、そういう感じなのですか。
土肥: 世間はそーいう感じです(プロバブリー)。
はっ、今日の取材は12時30分からでしたが、冒頭はダラダラと世間話をしていました。ひょっとして機嫌を悪くされていませんか? 「なんだ、このドイという記者は。取材のスタート時間になったら、ちゃんとした質問をすべきだろう」と。
矢嵜: いえいえ、そこまでは(笑)。
土肥: よかった(ホッ)。JALは「時間厳守」の社風だそうなので、取材の終了時間も厳守なはずですよね。
広報のAさんは腕時計を「キラーン」とにらむ。
土肥: ちょ、ちょっと寄り道をしてしまいましたが、次の質問にいきます。
矢嵜さんは飛行機に遅れが生じないために、さまざまな分析をされている。先ほど羽田発―那覇着の便をご紹介いただきましたが、このほかにも“問題のある便”はあるのでしょうか?
矢嵜: 残念ながら、あるんですよ。昨年の6月29日から9月30日まで一度も定時に出発することができなかった便が……。
(つづく)
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