ニュース
東京産のチョコはいかが? 平塚製菓の面白い試み(3/3 ページ)
2018年、東京で収穫されたカカオを使ったチョコレートが発売されるかもしれない。チョコレートなどのOEMを行っている平塚製菓が、東京都小笠原村の母島で収穫されたカカオを使ってチョコレートの試作に成功したのだ。
2018年に商品化を目指す
その後、段階的にカカオの苗木を植樹し、現在約500本のカカオの木が栽培されている。折田農園が栽培、収穫、発酵、乾燥などチョコレートの元になるカカオ豆になるまでの工程を手掛け、その後の精錬などの工程を平塚製菓が行う。2016年は約500キロ(板チョコ1万5000枚分)のカカオ豆が収穫できる予定で、商品化は2018年を目指しているという。
このプロジェクトは、母島でカカオをつくってチョコレートを販売して終わり……といったものではない。「小笠原諸島に、カカオアイランドのようなものをつくりたいですね。地元住民の方々に何らかの形で貢献して、島おこしにつなげることができれば」と入江さんは抱負を語る。
取材の最後に、記者は「東京産のチョコレート」を試食させてもらった。食べる前は「本当に、東京でチョコレートがつくれるの?」と半信半疑だったが、実際に口にすると「やさしい苦みとなめらかな口あたり」を感じることができた。
2年後、「made in tokyo」のチョコレートが話題になるかもしれない。
関連記事
- なぜミニストップのソフトクリームは真似されないのか
某コンビニのPB商品がヒットすれば、競合他社が同じような商品を販売する――。コンビニは“真似の歴史”を刻んで、拡大してきたわけだが、真似されないモノもある。そのひとつが、ミニストップのソフトクリーム。その理由は……。 - お客はチラホラなのに、なぜビアードパパはインドネシアで絶好調なのか
甘い香りに誘われて、ついついビアードパパのシュークリームを買ったことがある人も多いのでは。目の前でクリームを詰める“実演販売スタイル”で店舗数を拡大してきたが、海外でも売れているとか。その理由は……。 - 原料のカカオに何が起きているのか チョコレートが消滅する日
近い将来、チョコレートが消滅するかもしれない――。こんなことを言われても「スーパーやコンビニに行けば、たくさんの商品が並んでいるよ」と思われる人も多いはず。しかし、チョコレートの原料・カカオの生産量が不足しているのだ。 - 競合店ができても、ドトールの売り上げがあっさり元に戻るワケ
コーヒー業界が熾烈な競争を極めている。喫茶店、ファミリーレストラン、コーヒーチェーン、コンビニ、サードウェーブなど、さまざまな業界が参入しているが、そんな中で堅調な売り上げを伸ばしているコーヒーチェーンがある。ドトールだ。 - “ジャンクフードの聖地”で何が起きているのか? 食の浄化に目覚めた米国
米国でナチュラル・オーガニック業界が成長している。2014年のオーガニック食品の売り上げは、過去最高を記録。“ジャンクフードの聖地”ともいえる米国で、いったい何が起きているのか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.