大手自動車メーカーのスズキが5月10日に発表した2016年3月期連結決算は、売上高が前年同期比で5.5%増の3兆1806億5900万円、営業利益が同8.9%増の1953億800万円となった。インドでの四輪車の販売が好調だった。当期純利益は同20.4%増の1166億6000万円と大幅に伸びた。
今やスズキの業績を支えるのがアジアを中心とする海外マーケットだ。海外売上高は同11.0%増の2兆1328億円。インドに加えてパキスタンでも販売増となった。一方で、国内売上高は軽自動車税増税の影響やOEM売り上げの減少により同4.3%減の1兆479億円だった。
2017年3月期の業績見通しは、売上高3兆1000億円(前期比 2.5%減)、営業利益1800億円(同7.8%減)、経常利益1850億円(同11.5%減)、純利益930億円(同20.3%減)と、為替円高の影響で減収減益を見込む。
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