グーグルが「秘書の日」にイベント 彼女たちの仕事術とは?(2/3 ページ)
日本ではまだまだ認知度の低い「秘書の日」。そんな中、グーグルは社内外から約25人の秘書を集めたイベントを初めて開催した。そこではどんな話が飛び出したのだろうか。
スケジュールがどんどん変わっていく
石川さんは5年半前にグーグルに入社。それ以前は2社の外資系企業で働いていたが、共に個人付き秘書だったこともあって、グーグルに入ってから業務環境がまるで変化したという。「とにかくビジネススピードが速く、上司のスケジュールも目まぐるしく変化します。30分前とはまったく違う予定になっていることもしばしば」(石川さん)。
また、3人の上司が普段いるオフィスは、日本、韓国、中国とバラバラ。そのため、基本的には直接対面でのミーティングはなく、メール、チャット、ビデオ会議などを駆使してコミュニケーションを取っている。
具体的には、毎週月曜日に30分ずつ「Google ハングアウト」で音声通話やビデオ会議を行い、一週間の仕事の流れを確認する。そのほか、アポイントやミーティングなどで必要な資料は、会話をしながら「Google ドキュメント」でリアルタイムに書き込み、編集を行っているそうだ。
とにかく物事が次々とスピーディー進んでいくので、コミュニケーションを取るのも一苦労。上司の居場所が分からないこともよくあるので、「今どこにいますか?」という内容のチャットを送ることも多いのだという。すぐに捕まらない場合は、スケジュールを見て、例えば、ミーティングの同席者に連絡して、上司の所在を確認してからコミュニケーションを取ることも少なくない。
このように日々の仕事のやり取りはほぼオンラインで完結する。これは秘書に限らず、グーグルの多くの社員に当てはまることだ。だからこそアナログなコミュニケーションも大切にしたいと石川さんはいう。
「直接会わなくても仕事はできてしまいます。だから意図的に会う機会を作るのが大事だと考えています。チャットで済むことでもわざわざ相手の元へ足を運んだり、ランチを企画してみたりと。そうすることで相手からもすごく喜ばれて、もっとコミュニケーションが円滑になるのです」(石川さん)
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