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「人の思いで、人は動く」 出世した人の考え方:銀座で学んだこと(1/4 ページ)
年の瀬が近いこの時期は、多くの人が自分のことで精一杯。しかし、大成された方というのは、こういうときこそ慎重に仕事をされてきたようです。
私が自分だけのために働いているときは、自分だけしか私のために働かなかった。しかし、私が人のために働くようになってからは、人も私のために働いてくれたのだ。(ベンジャミン・フランクリン)
「人のために働く」と言われても、年の瀬が近いこの時期は忙しく、多くの人が自分のことで精一杯ではないでしょうか。あまりの忙しさにストレスがたまるようなことにもなりかねませんが、大成された方というのは、こういうときこそ慎重に仕事をされてきたようです。
“いつやるか”が重要
「不動産も株も旅行も、全て購入時期を考えるのと同様に、仕事をするのもタイミングを考える」と話すのは、保険代理店の専務のAさん(60代)。
続いて若かりしころのエピソードを話してくれました。
「毎年10月後半になると、僕は手帳を常に2つ持っていたよ。今みたいにスマートフォンとかはなかったから、1つは自分用、もう1つは上司用に。年末に近づくにつれ、上司たちは毎日のように会食やゴルフなど、目が回るくらい忙しくなる。ほとんどの上司に秘書がいたから僕がそんなことをする必要はないのだけれど、一緒にゴルフに連れて行ってもらったときに、『来週○○社の会食なんだ』とちらっと聞いたらそれを上司用手帳に記入する。そこで先方のことを知っていたら、手みやげリストを作って秘書に渡す。忙しくなるこの時期に、あえてそんなことをしていたよ」
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