普通に「おごって」はダメ、一流になるための“極意”とは:銀座で学んだこと(1/3 ページ)
一流と呼ばれる人たちにみられる「謙虚」や「おおらか」というイメージは、一体どこからやってくるのでしょうか。彼らのそのようなイメージは、単に「いい人」というだけではないようです。
社会的な成功に惑わされてはいけない。そこで成功するのは簡単さ。自分を露出するだけでいい。(ジョルジオ・アルマーニ)
これまで、出世について連載してきましたが、そもそも出世している方、一流の人たちに多くみられる「謙虚」や「おおらか」というイメージは、一体どこからやってくるのでしょうか。
彼らが持つそのようなイメージは、単に「いい人」というのではありません。むしろ、彼らの日々の行動や気遣いは、他人が気付かないほど繊細でささいなことのように思います。
一流の「おごりかた」
「自らが広告塔になって、メディアなどにバンバン出ているときはまだまだ成長過程。ポッと姿を消したときこそ、その人が“天にいるか地獄にいるか”を判断できる」と、某中小出版社のA社長は話します。
メディアに露出するとたくさんの人が寄って来ますが、それは社内出世でも当てはまるのではないでしょうか。出世すれば飲み会、会食など、たくさんの人に囲まれるでしょう。そのときの行いで、後々、“天にいくか地獄にいくか”が決まると、Aさんは続けます。
「成功して、周りの人たちと一緒に盛り上がるのはいいことだけれど、ここで気を付けなくてはならないのは、皆、何かしら思惑があって近づいて来ているということ」
お祝いをされると、ついつい「おごって」しまうかもしれませんが、「おごる」という行為の中にも、一流になる人にはポイントがあるそうです。
自らの意思で寄って来たにもかかわらず、彼らの多くは多少なりとも嫉妬を秘めています。ですから、「おごるよ」とストレートに言ってしまうと、本人は特に横柄なつもりはなくても、周りは「ちょっと成功したからと言って……」と感じたり、「ここは……じゃなくて、ずっとお前がおごれよ」などと捉えられかねません。
しかし、出世をされる方は抜かりなく、ただ一言「たまには格好付けさせてください」と、スマートに支払いを済ませます。すると、「なんて謙虚な人なんだ」というイメージが付くのです。
おごるときも、「上から目線」ではなく「下から目線」で。スマートに支払うのが一流の人のようです。
関連記事
- 出世したいなら、まずは“ぜいたく”を知る
とある会社の社長は、「ぜいたくはテーマパークの“入場料”みたいなもの」だとおっしゃいます。これはどういう意味なのでしょうか? - 出世した人のパートナーは、どんな人?
小説やドラマのように、大成された方には“できた妻”の存在がかかせないようです。では、現在出世されている方のパートナーはどういう人なのでしょうか? - “公言自己暗示作戦”を試してみては? 出世族の共通点
出世された方は、あえて目標を公にしているケースが多い気がします。彼らは、どんな言葉を意識しているのでしょうか。今回は、“公言すること”について考えてみます。 - 出世するために必要な“ストレス対処法”
仕事にストレスはつきもの。出世族は、ストレスも得手不得手を見極めるのに欠かせないものであり、ステップアップするための材料だと言います。これは、どういう意味でしょうか? - 「出世」するのは誰? “試す”ことができる人
出世する人というのは、何にでも興味を持って知ろう、試そうとします。富士山の裾が広いのと同じように、志を高くすると人としての裾が広がり、何に対しても対応できる人になれるのです。 - 出世に必要なのは、当たり前の「誠実さ」と「道徳心」
30代半ばで不動産会社の専務にまで出世したAさん。彼の言う、出世する人に共通する「当たり前の誠実さ」とはどういうことなのか。 - 「出世」してきた人たちの共通点
「なぜ自分は出世しないんだろう。仕事はがんばっているつもりなのに……」と思っている人も多いのでは。出世してきた人たちには、ひょっとしたら“共通点”があるかもしれない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.