飛行機に“最後に乗る”のはどんな人か 羽田空港を分析:水曜インタビュー劇場(1分1秒公演)(3/6 ページ)
飛行機に乗るとき「できれば早く乗りたい」という人もいれば、「できれば最後に乗りたい」という人もいる。搭乗口で最後に手続きを済ませているのはどのような人なのか。羽田空港で飛行機の遅延分析をされている、JALの担当者に話を聞いたところ……。
朝の羽田発の便、遅らせてはいけない
矢嵜: それほど悪くはありません。なぜか。先ほど申し上げましたが、503便は高齢者の方と学生の方が多い。飛行機に乗り慣れていない人がたくさん来られるので、どうしても手続きに時間がかかってしまうのではないでしょうか。
土肥: うーん、なにかいい手はないかなあ。……あっ、そうだ! 503便の搭乗口は何番ですか?
矢嵜: 18番ですね。
土肥: ということは、保安検査場からちょっと遠いですよね。近くにするのはどうでしょう……例えば、15番または16番がいいですね。距離を考えると、2〜3分は短縮できますよ。
矢嵜: 15番または16番は大阪の伊丹空港行きに使っているので、ダメですね。
土肥: いやいや、「ダメ」ってことはないでしょ。そんなことを言っていると、読者から「頭の固い人だなあ。だから航空会社の人は……」と思われちゃいますよ。
矢嵜: 15番と16番の近くに「ラウンジ」があるんですよね。羽田発―伊丹着の朝の便は、ビジネスパーソンが多いので、ラウンジを利用される人が多い。という事情がありますので、15番または16番を変更することはできません(キッパリ)。
土肥: うーん、では出発時間を遅らせるのはどうでしょう? 5分遅れるのであれば、7時35分に出発させてみる。
矢嵜: ふはははは、面白いですね。でも、結果は変わらないと思います。出発時間を5分遅らせても、お客さまは「まだ5分ある」と思って、定時に出発させることが難しくなるのではないでしょうか。
土肥: 残念。
矢嵜: 羽田発の朝6時〜9時台の便は、羽田空港にある飛行機を使っているんですよね。どこかの空港から飛んできて、どこかの空港に行く便ではありません。つまり、遅れてはいけないんです。朝の羽田発の便が遅れてしまうと、それが影響して次の便も、次の便も、次の便も……と“玉突き”で遅れてしまうかもしれません。結果、最終便が大幅に遅れてしまうと、欠航になるんですよね。そうなってはいけないので、503便はなんとかしなければいけません。
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