オリジンでちょい飲み なぜ「オリジン弁当」をやめるのか:長浜淳之介のトレンドアンテナ(1/4 ページ)
長年親しまれてきた「オリジン弁当」は、リブランディングによって、装いも新たに「キッチンオリジン」へ、看板もメニューも再構築されつつある。その理由とは?
著者プロフィール
長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)
兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。共著に『図解ICタグビジネスのすべて』(日本能率協会マネジメントセンター)など。
「キッチンオリジン」の出店が加速している――。
キッチンオリジンは持ち帰りの弁当・総菜店なのに、店内でつくり立てのラーメンが食べられ、生ビールでちょい飲みまでできる、イートインが充実したお店。セルフにて、たった80円でコーヒーも飲める。
これまでなかった中食と外食とのハイブリッド業態である。しかも、多くの店が24時間営業、そうでない店も終電までは開いている。いつでも開いていて、家に持ち帰って食べてよし、店内で食べてもよし。1人暮らし、夫婦共働きのファミリーに、利便性の高い店となっている。
このキッチンオリジンは、働く女性をメインターゲットに据えて開発した新業態で、2014年2月に1号店を池袋に出店。現在まで約180店を首都圏と関西で展開している。
オリジン東秀は、弁当と総菜量り売りを併売する「オリジン弁当」を1994年より首都圏で展開。06年には関西に進出している。2013年以降は、500店以上あったオリジン弁当を急速にキッチンオリジンへと転換中。今期中には、320店がキッチンオリジンになる計画で、従来のオリジン弁当と店舗数が逆転する。3年後をめどに、ほぼ全ての店舗がキッチンオリジンへと転換されるという。
つまり、長年親しまれてきたオリジン弁当は、リブランディングによって、装いも新たにキッチンオリジンへ、看板もメニューも再構築されつつあるのだ。
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