コラム
三菱東京UFJ銀行が、もう国債を買わないって本当?:マネーの達人(4/5 ページ)
三菱東京UFJ銀行が「国債市場特別参加者資格」を国に返上しました。今回はその資格と、それを返上することで国債に与える影響についてお話しします。
マイナス金利政策は失敗?!
話をもどしますが、三菱東京UFJ銀行の国債市場特別参加者返上は、いろんな臆測を呼んでいます。同行の有価証券報告書では、株主には外国人が多く、外国から返上を言わせたのだという意見もあります。日銀の審査委員のメガバンク枠がなくなることへの抗議の返上という見方もあります。
面白いのは、黒田日銀総裁はマイナス金利を失敗だと(本当は)思ってはいるものの、自分の口からは言えないので三菱に言わせて、これ以上マイナス金利が拡大しないための、日銀と三菱との間に話し合いがあったのでは……という深読み説もあります。さらに、同行が国債市場特別参加者を返上したタイミングに注目する意見もあります。
折しも日銀は、これまで年80兆円ほど国債を買っていたのを、6月1日から毎月12兆円、年144兆円に増額すると発表しています。このタイミングで、三菱東京UFJ銀行が国債入札資格を返上すると言い出したことが、関係者にとってインパクトが大きいというわけです。
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