え、空港にそんなクルマがあるの? 深夜に出動する特殊車両:水曜インタビュー劇場(空港のクルマ公演)(1/7 ページ)
空港で働いているクルマといえば、飛行機をターミナルから押し出す「トーイングカー」を想像する人が多いのでは。しかし空港内には、夜中に作業するクルマが存在している。航空会社ではなく、国交省が管理するクルマはどんなことをしているのだろうか。担当者に話を聞いた。
空港でよく見かけるクルマと言えば? このように聞かれて「飛行機をターミナルから押し出すクルマ」「コンテナを飛行機の中に入れるクルマ」などを想像する人が多いのでは。ちなみに、前者のクルマを「トーイングカー」、後者のクルマを「ハイリフトローダー」と呼ぶ。
空港内を走行しているクルマは、これだけではない。一般の人が空港をあまり利用しない時間帯――早朝や深夜に作業をして、飛行機の“安全”を守っているクルマがあるのだ。
「あれでしょ。滑走路を掃除するクルマでしょ」と思われたかもしれない。滑走路に石が落ちていたら、どうなるか。飛行機が離発着するときにタイヤがバーストしたり、エンジンに吸い込まれたりすると、事故や故障につながってしまう。そうした事態に陥らないために、空港内の舗装面をキレイにする「路面清掃車」というモノがある。
この路面清掃車。どのように清掃するかというと、圧縮空気を地面に吹き付け、サイドブラシでかき集めた砂や小石を舞い上がらせて吸引口から吸い込むのだ。記者は特別な許可をいただいて空港内を歩かせてもらったが、10円玉どころか、小石すら見つけることができなかった。羽田空港にはこのクルマが3台用意されていて、空港内をせっせと清掃しているわけだが、今回ご紹介するクルマはこれではない。
(1)滑走路や誘導路に埋まっているライトを清掃する、(2)滑走路の摩擦係数(すべりやすさ)を測定する、(3)羽田空港に着陸したVIP機などを先導する――この特殊な3台をご紹介する。これらのクルマを管理しているのは国交省。航空会社ではなく、国が管理しているクルマはどのような機能を持っているだろうか。羽田空港で働いている担当者に話を聞いてきた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。
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