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専門家に聞く 2020年に勝ち残るインバウンド戦略とは:4000万人の外国人訪日客がやってくる(1/3 ページ)
2020年、4000万人の外国人訪日客がやってくる――多くの企業や自治体がいま、このビッグチャンスを何とかものしようと模索している。インバウンドで成功するためにはどうすればいいのか。本特集では、さまざまな角度からそのヒントを追いかけていく。
日本が今までに経験したことのない規模のインバウンドがやってくる――。
2015年の訪日客数は前年比47.1%増の1973万7000人で、JNTO(日本政府観光協会)が統計を取り始めた1964年以降、最大の伸び率となった。過去最高であった2014年の1341万3000人から600万人ほど増え、1970年以来45年ぶりに訪日外客数が出国日本人数を上回ったのだ。
政府も成長戦力の柱として2020年までに4000万人の訪日客を呼び込むという目標を掲げており、今夏も中国人などのビザ発給要件の緩和を進める方針だ。
その経済効果は大きく、みずほ総合研究所の経済調査部主任エコノミスト、宮嶋貴之氏によると、2015年の訪日客による消費総額は約3.5兆円と前年から1.5兆円増加し、小売業や宿泊業、飲食サービス業を中心に約27万人前後の雇用創出効果があったという。
東京五輪もあることから、今後のインバウンド消費にも期待できる。
多くの企業や自治体はいま、この追い風をものにできるか問われているのだ――。本稿では、訪日客4000万人時代のインバウンドを味方につけ、成功するためのヒントを探っていく。
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