インタビュー
苦闘20年! 中国でローソンの店舗数がやっと伸びてきた理由:水曜インタビュー劇場(上海公演)(5/7 ページ)
中国で、ローソンの店舗数が伸びている。2年半で、2.5倍ほど拡大したわけだが、現場ではどのような手を打ってきたのだろうか。現地でマーケティングを担当している吉田涼平さんに話を聞いた。
月餅スイーツが好調
土肥: 日本のローソンはスイーツ商品が充実していますよね。各種アンケートを見ても、スイーツの人気が高い。中国の人に、スイーツはウケているのでしょうか?
吉田: 以前は、日本でも販売している「まるごとバナナ」のような商品がよく売れていました。商品開発をする際、担当者は毎週のように、行列ができる人気店に足を運んでいるんですよね。人気がある店というのは、消費者に支持されている味を提供し。ている。その味を参考にしながら、商品開発のヒントにしています。
いわゆる“覆面調査”によって新商品が開発されるケースも多いのですが、一方でちょっとした疑問からヒット商品が誕生したモノがあるんですよ。
土肥: ほー、なんでしょうか?
吉田: 「月餅」と聞いて、どんなイメージをお持ちでしょうか?
土肥: 丸いお菓子ですよね。月のような形をしていて、中に餡(あん)が入っている。多くの中国人が食べている、といったイメージがありますが。
吉田: 「多くの中国人が食べている」といったイメージがありますよね。中秋節には必ず食べるといった感じで。でも、現地で働く中国人がこのように言っていました。「『中国人は月餅を食べている』と思われるかもしれませんが、嫌いなスイーツを聞くと『月餅』を挙げる人が多いはず」と。もちろん、その事実を裏付けるデータはありません。あくまで、その人の私見です。
土肥: ははは、京都の人が「八つ橋を食べない」といった感じですね。
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