Ingressユーザーって、ポケモンGOのことをどう思ってるの?(仲は悪くないの?):新人記者(オタク女子)が行く(1/3 ページ)
平成生まれの新人記者2人による連載。第2回は、大ヒット中の「ポケモンGO」について。いわば“前身”ともいえる「Ingress」のユーザーは、ポケモンGOとそのユーザーをどう思っているのか……? あれこれ聞いてきました。
新人記者が行く:
アラフォーの鬼編集者に囲まれつつも、毎日必死で記事を書いている新人のスズキとアオヤギ。元高校球児で“史上最強の応援団長”の呼び名を持つスズキと、家にいるのが何よりも好きな女オタクのアオヤギ。平成生まれの2人が「最近気になること」に突撃していきます。連載バックナンバーはこちら。
青柳 「Pokemon GO」(ポケモンGO)、流行ってますね。鈴木さんもバリバリやってますか?
鈴木 今はレベル7になったよ。そういえばポケモンGOって、同じくNianticが作った「Ingress」(イングレス)というゲームをベースにしてるんだよね。僕はIngressの方は3日坊主で終わってしまったんだけど……Ingressのプレイヤーの人たちは、正直ポケモンGOのヒットに対してどういう気持ちを抱いているんだろう?
青柳 確かに……「ポケモンGO新規め!」「オレたちの領土を荒らしやがって!」と苦々しく思っているかもしれませんよね。
鈴木 そもそも、IngressとポケモンGOって似てるのかな? どっちが難しいんだろう……。
青柳 ちょっと“Ingressの達人”に会ってきます!
ポケモンGOの前身ともいうべきIngressとは?
7月22日のリリース以降、爆発的にヒットしているポケモンGO。ゲームを開発・運営しているのは、Googleの社内ベンチャーからスタートした企業・米Nianticだ。Nianticは、まず位置情報ゲームIngressで大きくその名を知られることになった。
2013年12月に正式版がリリースされ、14年7月のiOS版公開で注目されたIngress。ダウンロード数は1400万を突破、世界200以上の国でプレイされている。最もプレイヤー人口が多いのは本家本元の米国だが、日本はそれに次ぐIngress大国の1つだ。
Ingressは現実世界がマップになっていて、プレイヤーが青と緑の2陣営に分かれて競い合う“陣取り合戦”がメインのゲームだ。陣地は、「ポータル」と呼ばれるスポットを3地点結ぶことで作れる。
今回はIngressの古参プレイヤー、irmare(イルマーレ)さんに話をうかがった。もちろんこの名はハンドルネームで、40代の日本人男性。Ingressユーザーのことを「エージェント」と呼ぶが、irmareさんは都内で会社員をやっている“表の顔”と、東京・西新宿を舞台に活躍する敏腕エージェントであるという“裏の顔”を持ち合わせている。
irmareさんは、“日本で一番早くレベル16(最高レベル)になった紳士”。Ingressの公式イベントでスピーチをしたり、ラジオで出演したりしたこともある。Ingressの達人は、ポケモンGOに何を思うのか?
最初期のIngressは「ここはアイツのシマだ」
青柳: irmareさんのIngress歴を教えてもらえますか。
irmare(以下、イル): Ingressを始めたのは13年1月21日です。それまでは釣りを趣味にしていて、ゲームはほとんどやっていませんでしたね。ニュースサイトでたまたま見かけて、「Googleが作っているって面白いな」と思って遊び始めました。そうしたらのめり込んでしまって。1〜2カ月でレベル8に、7月19日にはレベル16(最高レベル)になりました。
青柳: 日本で初めてのレベル16に到達した人。つまり、その時点での“日本最強”だったわけですよね……1日のプレイ時間はどれくらいだったんでしょうか。
イル: 1日に1〜3時間ですね。そのころは自転車通勤をしていて、朝と夜の通勤時間に集中してやっていました。今は筋トレにハマっていて、実はIngressからちょっと離れています。1日に10〜30分くらいですね。
青柳: それは“離れている”とは言わないのでは……? 初期のIngressは、どういった状態だったんでしょうか。
イル: iOS版が出るまではそこまでプレイヤーが多くはなかったので、お互いの家や通勤ルートはバレバレ状態だったんではないでしょうか。Ingressは敵対チームのユーザーが行動するとメッセージが出てくるので、かなり相手を意識するんですよね。「このエリアはアイツのシマだ」といった縄張り意識も強かったですし、「このエリアを支配しているエージェントが会社から帰ったので、攻撃するなら今がチャンス」といった判断もありました。
青柳: やくざ映画みたいですね。
イル: そうかもしれません。でも、iOS版が出てからは、ユーザーが大きく増えましたから、「あのエージェントがすぐそばにいる!」ということは少なくなりました。
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