読書で「寿命が伸びる」のは本当か:世界を読み解くニュース・サロン(1/4 ページ)
文化庁の調査によると、日本人の半数近くは「1カ月に1冊も本を読まない」という。読まない理由を聞くと、「忙しいし、時間がない」という声が聞こえてきそうだが、そうした人たちにとってちょっと気になる研究結果が出ている。それは……。
世界を読み解くニュース・サロン:
今知るべき国際情勢ニュースをピックアップし、少し斜めから分かりやすく解説。国際情勢などというと堅苦しく遠い世界の出来事という印象があるが、ますますグローバル化する世界では、外交から政治、スポーツやエンタメまでが複雑に絡み合い、日本をも巻き込んだ世界秩序を形成している。
欧州ではかつて知的な社交場を“サロン”と呼んだが、これを読めば国際ニュースを読み解くためのさまざまな側面が見えて来るサロン的なコラムを目指す。
近年、日本では読書をする人の割合が減少し続けているという。
文化庁が2014年に実施した「国語に関する世論調査」によれば、1カ月に1冊も本を読まないと答えた割合が日本人の47.5%で、2002年と比べて10%増加していることが判明している。
この調査では、回答者に読書の「良いところ」は何かについても質問している。回答のトップは「新しい知識や情報を得られること」で、その後は「感性が豊かになること」「豊かな言葉や表現を学べること」「想像力や空想力を養うこと」と続く。こうした答え以外でも、「学べる」という感じの答えがほとんどを占める。
だが最近の調査などによれば、読書の利点はどうも「学び」だけではないようで、海外では新たな説が登場して注目されている。2016年は早くも9月に入り、間もなく「読書の秋」がやってくるが、いま改めて読書のベネフィットについて探ってみたい。
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