アイリスオーヤマはなぜ「家電事業」に参入し、「結果」を出してきたのか:水曜インタビュー劇場(家電公演)(7/7 ページ)
アイリスオーヤマが家電事業にチカラを入れている。2015年12月期の売上高は400億円に対し、2016年12月期の目標は600億円を掲げている。競争が激しい世界で、なぜ後発組の同社が売り上げを伸ばしているのか。担当者に話を聞いたところ……。
海外メーカーも怖くない
土肥: 最後の質問です。アイリスオーヤマの家電製品を見ていると、まだまだ単純な構造のモノが多いですよね。ということは、他社も真似しやすいのではないでしょうか。今後も売り上げが伸びていくと、他社も同じような商品を出してくるかもしれません。
村越: 大手家電メーカーと比べて、売り上げもシェアも高くない。そうした状況の中で、同じような商品を出してくるでしょうか。規模的に「まだまだ」だと受け止めています。
土肥: では、海外メーカーはいかがでしょうか? 同じような商品を低価格で勝負されたら、困りませんか?
村越: 日本の家庭で生活をしていて、「不満を解消するためにはどうすればいいのか」を考えて商品を開発しています。この部分は、海外メーカーも真似しにくいのではないでしょうか。
土肥: 住宅事情も違うし、気候も違うし、習慣も違う。たくさんのことが「違う」ので、海外メーカーは怖くないと?
村越: 当社はさまざまなジャンルの商品を扱っているので、ひょっとしたら競合他社の動向に“鈍感”になっているのかもしれません。他社の動きを恐れていたら、年間に1000以上の商品を開発することはできないかもしれません。ちなみに、商品開発にあたって、当社は「SRG戦略」を掲げています。
土肥: 何ですか? SRG戦略って。
村越: シンプル、リーズナブル、グッド――その頭文字をとって……。
土肥: ウィッ……いや、フィニッシュで。
(終わり)
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